2016 Fiscal Year Research-status Report
幼児期運動指針を活用した幼児の運動能力・身体活動モニタリングシステムの構築
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16K16578
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
福島 教照 東京医科大学, 医学部, 講師 (00408626)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 幼児期運動指針 / 身体活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の全体構想とは、幼児(4~6歳)における幼児期運動指針を活用した運動能力・身体活動モニタリングシステムを構築することである。具体的な目的として、①幼児期運動指針の普及の現状と課題、②幼児の運動能力測定の実施精度(信頼性)の評価、③幼児期運動指針における質問紙による身体活動評価の妥当性、④幼児期運動指針における身体活動の実践の長期的効果の4点について検討するため調査研究を実施している。 本年度(平成28年4月~平成29年3月)は初年度であり、上記目的の②、③、および④について島根県雲南市教育委員会、子ども政策局、雲南市健康福祉部および身体教育医学研究所うんなんの協力を得て調査を開始した。調査対象施設の選定は島根県雲南市の公立の就学前施設(19施設)を対象とし、施設責任者の判断により実施を決定した。 調査・評価項目は質問紙による基本属性、幼児期運動指針に示されている運動能力調査を中心とした運動能力測定項目(走力、投擲力、跳躍力、敏捷能力、動的平衡能力、柔軟性)、3軸加速度計により客観的に評価した身体活動量測定データ、および幼児期運動指針における質問紙による身体活動量調査項目とし、データ収集を行った。 最終的に、質問紙調査は19施設(459人)、体力測定は18施設(498人)、加速度計による身体活動量測定は10施設(149人)で実施することができた。現在加速度計による身体活動量データのある149人を解析対象とし、質問紙データとの妥当性について分析を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前述の目的の一つである幼児期運動指針の普及の現状と課題について、半構造化面接によるグループインタビュー調査を計画している。当初は、複数の施設の保育者が同時に参加する方法を考えていた。しかし、この方法では、勤務中に実施する場合は、その調査時間中の職員の補充を調整する負担を施設にお願いすることになる可能性が生じることが判明したため、インタビューの実施方法について再検討する必要があり、現在施設の管理者と調整を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
グループインタビューの実施方法以外については、概ね順調に研究は遂行されていると考えられる。上記の調整すべき調査方法については、インタビュー対象者の構成内容を現在研究者間で検討している。具体的には研究者が各施設に訪問し、その施設内で調査対象とする保育者の選定を行うことを考えている。これにより目的とする研究成果が得られるよう配慮し、今後の研究の更なる充実を図る。
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Causes of Carryover |
平成28年度はインタビュー調査の実施が出来なかったため、現地への移動およびインタビュー調査に必要な経費が計画より少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前述のように、次年度以降はインタビューのための現地調査の回数が増えることで、使用を計画している。
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