2016 Fiscal Year Research-status Report
労働者のストレス対処能力の向上に向けた介入方法の提案
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16K16588
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health,Japan |
Principal Investigator |
蘇 リナ 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 過労死等調査研究センター, 特定有期雇用職員 (60771871)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 首尾一貫感覚 / 運動実践 / 食習慣改善 / 労働者 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
少子高齢化社会に伴う労働人口の減少の問題に加え、近年では労働者のメンタルヘルスに関わる問題が重要な社会課題として挙げられている。労働者のメンタルヘルス問題を考えるにあたっては、ざまざまな要因が考えられるが、本研究では精神的なストレスに対する労働者個人の抵抗力の一環である「首尾一貫感覚(Sense of Coherence, SOC)」に着目している。 これまでに、SOCが低い者は、運動実践や食生活を含めた生活習慣の乱れが多い傾向があることが報告されている。しかしながら、SOCの向上のための有効なアプローチ法等に関しては、十分な検討が行われていない。そこで、本研究では労働者を対象に運動実践と食習慣改善を内容とする生活習慣介入プログラムが労働者のメンタルヘルスに及ぼす影響を検討することを目的としている。平成28年度は12週間の生活習慣介入プログラムを行い、その前後に、心理学的指標(質問紙等)、血液および唾液を用いた生理学的指標の測定を実施し、データ収集まで完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度のに計画していた生活習慣介入が計画通りに終了しており、予定していたデータ収集が完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は収集したデータ解析を主に進めていく。平成28年度に収集したデータは質問紙ベースの心理学的指標に加え、血液と唾液による生理学的指標のデータも収集した。今年度は、生理学的指標を用いて、ストレスと関連する血液マーカーの解析を行い、メンタルヘルスとの関連を検討する。労働者のメンタルヘルス改善に向けた心理学的指標と生理学的指標を両方検討することにより、今後労働衛生現場で活用可能な生理学的指標を明確、且つ確立することを目指す。
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Causes of Carryover |
概ね計画通りの支出であったが、出張旅費の見積額から多少の差額が発生したことなどから、最終的に少額(5000円未満)の残額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
少額であるため、来年度の物品費予算に加算する形で使用する予定である。
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