2017 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the physiological role of ascorbic acid in SOD1/Akr1a double knockout mice with increased oxidative stress
Project/Area Number |
16K16592
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
本間 拓二郎 山形大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70743566)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / ビタミンC / 小胞体ストレス / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
Superoxide dismutase 1 (SOD1)は酸化ストレスの抑制に働く一方で、ビタミンCは活性酸素と反応してその無毒化を行なう。SOD1とビタミンC合成に関わるAkr1aを同時に欠損したマウス(SOD1;;Akr1a二重欠損マウス)は著しい酸化障害を示すことがわかった。一方で、ビタミンC の給与により、その致死的な表現型に改善が認められることから、生体ではビタミンCによるスーパーオキシドの抑制が重要であることが示唆されたため、分子機構について詳細な検討を進めている。本研究において、SOD1;;Akr1a二重欠損マウスをビタミンC給水下で飼育した後、ビタミンC給水を停止することによる心臓および肝臓における組織障害の程度を解析した。その結果、以下のことを明らかにできた。 (1)ビタミンC給水停止2週間以内に、二重欠損マウスはすべて死亡した。マウスの週齢および性別は死亡するまでの日数に影響しなかった。(2)ビタミンC給水停止に伴い、二重欠損マウスの体重は顕著に低下した。(3)心エコー検査の結果、ビタミンC給水停止に伴う心機能の低下は認められなかった。血圧・心拍数は正常の範囲内であった。(4)ビタミンC給水停止に伴う血漿中ALT値の増加(肝障害の増悪化)が認められた。この結果は、とくに老齢マウス(約6ヶ月齢)で顕著であった。以上の結果から、ビタミンCは、SOD1;;Akr1a二重欠損マウスの生存にとって必須であり、生体内で酸化ストレスからの組織障害にビタミンCが保護的に働いていることが示唆された。
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Research Products
(6 results)