2017 Fiscal Year Research-status Report
自発運動・睡眠リズム特性からみる早産・低出生体重児の発達指標と長期的予後
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16K16620
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
儀間 裕貴 鳥取大学, 地域学部, 特命講師 (50708039)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自発運動 / 低出生体重児 / 睡眠覚醒リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,1)保育器内およびコット上で使用できる体圧分布計測シートの開発・作成により,早産・低出生体重児の新生児・乳児期における自発運動と睡眠リズムの発達を非侵襲的,簡易的,経時的に計測する手法および評価指標を開発すること,2)評価された自発運動および睡眠リズムの特性と児の長期的な発達の関連性を検討することである. 平成28年度は,主に体圧分布計測シートの開発・作成および研究協力施設の模索に取り組み,年度末にシートの試作品が完成し,納品した.この間,体圧分布計測シート以外による乳児自発運動計測に関する研究にも取り組み,乳児期の自発運動特性について検討した.この内容について口述発表した演題「Fidgety movements観察評価と四肢運動特性の関連」が第3回日本小児理学療法学会学術集会長賞を受賞し,投稿論文「極低出生体重児におけるFidgety movements評価と四肢自発運動特性」が理学療法学第9回優秀論文表彰最優秀賞を受賞した. 平成29年度は,研究実施協力施設において,体圧分布計測シートを用いた低出生体重児の運動データ計測に着手し,3例の計測を実施した.現在,この計測データについて解析を進めている段階である.また,平行してビデオ画像解析を用いた極低出生体重児(修正3ヵ月齢時)の自発運動解析も進めており,頸部・頭部の運動特性と後の自閉症スペクトラム障害発症の関連性を検討した論文「Early motor signs of autism spectrum disorder in spontaneous position and movement of the head」が掲載された. 平成30年度においては,体圧分布計測シートを用いたデータ計測を着実に展開し,データ解析と成果の公表を積極的に行っていく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
体圧分布計測シートの開発・作成が予想以上に難航し,予備研究としてのデータ計測およびデータ解析が遅れた結果,十分な例数のデータ計測に至っていない.スケジュールが全体に遅れている状態である.
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Strategy for Future Research Activity |
数例の計測実施およびデータ解析を通じて,体圧分布計測シートの有用性は確認できた.研究協力施設との連携も密となり,平成30年度は集中的なデータ計測を実施し,解析に必要なデータ数を確保するよう努める.また,データ解析を同時に進行し,積極的な成果報告へとつなげる. 当初計画していた1歳6ヵ月・3歳時点における発達評価の結果との関連を検討することが難しい状況となっているが,6ヵ月時点の発達は可能な限り計画通りにフォローアップし,新生児・乳児期の体圧分布データとの関連を検討していく.
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Causes of Carryover |
計画通りの予算使用を心がけたが,174円の残額となった.次年度に物品および消耗品費として使用する.
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Research Products
(4 results)