2016 Fiscal Year Research-status Report
在宅重症児の家族は医師にどのようなコミュニケーションを望むか-混合研究法を用いて
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16K16623
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
余谷 暢之 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (70593127)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 気管切開 / 胃瘻造設 / 意思決定支援 / アドバンス・ケア・プランニング |
Outline of Annual Research Achievements |
診断後、経過中に気管切開、胃瘻増設が必要となった重症児の患者家族に対して、「更なる医療的介入」の意思決定をする上で、何を大切に行ったか、何が助けになったか、何を難しく思ったか、どういったサポートがあればより意思決定が容易になるかについて半構造化面接を行い、その結果を質的に分析し、「更なる医療的介入」実施に関する意思決定における家族の意向についてのアイテムプールを作成することを計画し、その前段階として患者家族の現状について調査を行った。 まずは、兵庫県及び大阪府下の気管切開、胃瘻増設の患者の全体像の把握を行い、何組かの家族とグループディスカッションを行い、実際面接において注意することなどを事前に調査を行った。 その内容をもとに半構造化面接の内容について専門家で討議を行い、インタビューガイドの基礎を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は、外来通院中の気管切開を有する患者家族に協力を依頼し同意を得た家族に対して、気管切開実施に至るまでの医療者との話し合いにおいて、意思決定を行う際に何を大切に行ったか、何が助けになったか、何を難しく思ったか、どういったサポートがあればより意思決定が容易になるかについて申請者自身が半構造化面接を実施する予定で計画をしていたが、「更なる医療的介入」が必要になった場合の意思決定における家族の想いを明らかにする面接は、家族に対して心理的負担が大きくなる可能性を考えて、事前に数組の家族とグループディスカッションを行い、実際の面接において聞く内容について事前に検討を行ったため、実際の面接までは至らず、予定よりも進捗は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年4月より、主任研究者が国立成育医療研究センターに異動になったため、国立成育医療研究センターにおいて外来通院中の気管切開を有する患者家族に協力を依頼し同意を得た家族に対して、気管切開実施に至るまでの医療者との話し合いにおいて、意思決定を行う際に何を大切に行ったか、何が助けになったか、何を難しく思ったか、どういったサポートがあればより意思決定が容易になるかについて申請者自身が半構造化面接を実施する。 半構造化面接は事前に作成したインタビューガイドを用いて1回40-60分実施する。 面接を録音し、逐語録の作成を行う。逐語録についてクリッペンドルフの内容分析の手法を用いて解析を行う。逐語録の文章から、意味内容の類似性、相違性に基づき集約・分類しサブカテゴリとする。次にサブカテゴリを同様に集約・分類しカテゴリ化して、気管切開の意思決定に関連する要素について抽出する。分析過程は複数名で行い、研究協力を受ける神戸大学大学院医学研究科先端緩和医療学分野教授木澤義之にスーパーバイズを受け、信頼性と妥当性を確保するように努める。
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Research Products
(3 results)