2018 Fiscal Year Research-status Report
早産児のストレス刺激が感覚感受性及び神経運動発達に与える影響に関する研究
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16K16628
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
本田 憲胤 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第12研究部, 研究員 (10724156)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 極低出生体重児 / 三次元加速度センサー / 新版K式 |
Outline of Annual Research Achievements |
対象は、新生児集中治療室入院中の1500g未満の極低出生体重児もしくは32週未満出生の早産児をリクルートした。 入院中に児が経験するストレス刺激の回数と種類を明らかにするため、ストレスチェックリスト、診療録から情報を収集した。入院直後から退院当日までのすべてのストレス刺激を対象として回数を計測した。退院が近づいた時点での刺激に対する感受性の評価を実施した。感覚刺激に対する児の感受性評価は、児の睡眠覚醒状態が睡眠状態(state1~2)である事を確認してから実施している。児に与える刺激は聴覚刺激として、ブラゼルトン新生児行動評価に含まれるガラガラを用いた聴覚刺激としている。刺激方法は、耳元から30cmの距離で、1秒の聴覚刺激を3回実施していいる。1秒間の刺激後、180秒間の安静期間を設けている。三次元加速度計の装着位置はMICRO-MINIを用い、聴覚刺激を加える前から刺激後一定時間まで、機器を児の下腿遠位に装着し、三次元の加速度を計測している。測定した三次元の加速度をパーソナルコンピュータに取り込み解析を実施している。児が入院中に経験するストレス刺激の回数と種類を整理し、三次元加速度センサーで得られたPIMとの関連を検討した。 新生児集中治療室退院後は、外来フォローアップ時に新版K式発達検査を用いて、姿勢・運動、認知・適応、言語・社会、合計の4項目を算出した。 入院中に児が受けた疼痛刺激と退院時の感覚感受性、外来フォローアップ時の発達検査との関連性を進めている。 成果としては、第55回日本リハビリテーション医学会学術集会(仙台)では、「NICU入院中の感覚感受性は、修正4ヵ月の発達指数と関連がある」との演題名で報告を行った。第63回日本新生児成育医学会・学術集会(東京)は、「聴覚刺激に対する身体活動と発達指数との関連-修正4か月10か月時の違い‐」との演題名で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計測データの解析を進めている。 関連学会へ参加しながら考察方法の検討を行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた結果を基に、研究成果の発表を行っていく。 測定データの整理、外れ値や欠損値処理を行う。データ管理を十分に行い、解析に用いるためのデータ整理を実施する。データ整理・解析実施後は、結果をまとめ関連学会や論文などでの報告を行う。
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Causes of Carryover |
本研究は、当初3年で計画していたが、成果を纏めるために研究期間を1年延長申請をした。主に学会発表など成果の報告に使用予定である。
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Research Products
(2 results)