2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of stress on sensory sensitivity and neuromotor development in preterm infants
Project/Area Number |
16K16628
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
本田 憲胤 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第12研究部, 研究員 (10724156)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 極低出生体重児 / 早産児 / NICU / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit:以下NICUと略す)入院中の新生児は,多くの痛みを伴うストレスを経験する.本研究の目的は,①NICU入院中に児が受けるストレスの種類と頻度を明らかにする.②児が経験するストレスの種類・頻度により,刺激に対する“感受性”に違いがあるかを検討する.③NICU入院中に計測した感覚感受性と,NICU退院後修正4か月時,修正10か月時の神経・運動発達の関連を明らかにする. 【結果①】:NICUで経験するストレスにはストレス項目は,気管内吸引・口鼻腔吸引・血糖測定・採血・点滴確保・気管挿管・経管栄養チューブ挿入・皮下注射・眼科診察・エコー検査が存在した.各ストレスの中央値と範囲は,入院中全体では98回(70~152).入院初期1週間のストレス頻度は41回(33~83)回であった.【結果②】:ストレスを受ける頻度と聴覚刺激を用いた感覚感受性には有意な相関関係は認められなかった.しかしながら,点滴ルート確保や,静脈血採血の処置時に失敗をして時間を要してしまう(てこずり回数)とは有意な負の相関関係が認められた(r=-0.775).【結果③】:修正4か月,修正10か月の発達指数は,新版K式発達検査を用い姿勢・運動,認知・適応,言語・社会の3領域と合計の4項目を算出した.修正4か月時点の発達指数4項目(姿勢・運動,認知・適応,言語・社会,合計)とPIMは,全ての項目で有意な負の相関があった(r=-0.66,-0.63,-0.74,-0.62).修正10か月時点の発達指数とPIMには,有意な相関関係は認められなかった. 極低出生体重児の精神運動発達は,NICU入院中の聴覚刺激に対する感覚感受性で短期的には予測が可能であるが,その後は予測することが困難である.
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Research Products
(2 results)