2018 Fiscal Year Annual Research Report
System construction to identify the cause of cocaine sensitization using epigenetics analysis
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16K16648
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
大西 陽子 久留米大学, 医学部, 助教 (70727586)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 依存症 / コカイン / AP-1 / 転写因子 / マウス / 行動実験 / プロテオソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
依存性の治療法を見出すためにもその分子基盤を理解することは非常に重要です。我々はコカインを使うことで、病的状態をマウスで作製し、その分子変化を探索しています。コカインは脳内で放出されたドーパミンの再取り込みを阻害することで脳内ドーパミン濃度を上げることが知られています。増えたドーパミンはドーパミン受容体を介して細胞を刺激して、次に反応を引き起こします。それが一連の依存症の症状につながっていると考えられています。とくにコカインに対する嗜好性が増強される行動と、コカイン連続投与で行動量が徐々に増えていくsensitizationの二つが指標として使われています。 これらの行動の変化を引き起こす部位として、ドーパミンが放出される側坐核が注目されています。我々はこの側坐核でコカイン投与により徐々に蓄積するdeltaFosBの研究を続けており、その結合蛋白質としてSug1を同定し、それがdeltaFosBとともにsensitizationを活性化することを見出しました。 しかし、一方でSug1は嗜好性には影響しないことも見出しました。嗜好性とsensitizationは連動している場合とそうでない場合があり、それらが別の機構で調節されている可能性が考えられますが、その詳細なメカニズムは分かっていません。 そこで二つのアプローチを取りました。一つはdeltaFosBとSug1の標的遺伝子を見出すことです。そのため、tagがついているfosB knock-inマウスのconstructを作製しました。 もうひとつは嗜好性とsensitizationを制御しているメカニズムについてであり、側坐核の上流の神経ネットワークで別々に制御されているメカニズムを同定したため、それらと刺激とdeltaFosBおよびSug1の発現レベルの関係について今後調べていく予定です。
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Research Products
(2 results)