2017 Fiscal Year Research-status Report
プログラミング能力獲得を可能にする神経基盤解明と脳可塑性を誘導する学習法開発
Project/Area Number |
16K16650
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細田 千尋 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (20578976)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ミエリンマップ / 脳機能 / 脳構造 / 可塑性 / プログラミング学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、プログラミングを日常的に利用し、プログラミングによりゲーム等を設計作成できるプログラミング能力の高い被験者を選定し、脳構造機能データを取得した。 これらのプロのデータおよび、前年度に行った、プログラミンング未学習者に対する12週間の学習前後の能力、脳構造、脳機能の変化を多角的に解析する事で、プログラミング能力獲得をするのに必要な要因を明らかにすることを本年度の目的とした。 具体的には、脳機能としては、fMRIないで、実際にプログラミング問題を解いてもらい、その際の脳活動の差異を比較した。プログラミングプロでは、左側頭葉の限局部位の活動が見られたのに対し、プログラミング学習後の、学習成績が優秀な群では、プロと同じ部位でより広範囲に活動部位が見られたのに対し、学習成績が伸びなかった群では、それらの部位における活動が見られなかった。 また、ミエリンマップの比較も新たに行ったところ、学習成績前後において、学習成績が向上した群においては、やはり前頭前野および側頭葉のミエリンに変化が見られたのに対し、学習成績の伸びなかった群ではそれらの変化が見られなかった。さらに、学習前のミエリンマップの比較をしたところ、学習後に成績が伸びた群においては、前頭前野のミエリン状態が成績が伸びない群と有意差が見られた。 これらの結果は前年度に行った、脳体積の比較結果とも非常に似た結果であり、プログラミング能力獲得に、脳機能および脳構造が重要である可能性を示唆したと考える、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プログラミング能力の高い人を、プログラミング学習者との比較の為に集め、実験を実施した。そのうえで、当初の目的通りに、プログラミング能力の高い人と、未学習者との比較をおこなった。その結果、プログラミングのプロの脳機能・構造の特徴を抽出する事が出来た。さらに、新たな脳画像手法として行った、ミエリンマップの比較も本年度は行う事が出来た。ミエリンマップにおいても、プロ、学習者の中で学習成績が優秀だった群、学習が伸びなかった群を用いて学習全gも含めた包括的な比較を行った。 その結果、プログラミング能力獲得に必要となる脳基盤を解明しつつあるため、おおむね順調に進展しているといえる、
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Strategy for Future Research Activity |
これらの実験では、被験者1人当たりにたいして1.5時間程度の時間を要し、多種類の最新手法による脳構造、脳機能データを取得している。今後は、安静時脳機能活動、髄鞘化を見ることができるnoddi等今年度は解析しきれなかったデータについても解析を行い、より詳細なプログラミング能力獲得の背景にある脳機能構造について明らかにしていく
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Causes of Carryover |
プログラミング学習として、今回はjavaを利用していたがそれ以外の言語の使用の行うべく、次年度に計画遂行をする予定である
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Predictor of language learning success: The development of temporal cortex and the goal orientation2017
Author(s)
Hosoda, C., Hamada, M., Maeshima, H., Nonaka,Y., Okanoya,K.
Organizer
Organization for Human Brain Mapping ,
Int'l Joint Research