2016 Fiscal Year Research-status Report
創造的観光の概念整理と我が国への適用可能性に関する実証的研究
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16K16677
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Research Institution | Kanazawa Seiryo University |
Principal Investigator |
佐野 浩祥 金沢星稜大学, 経済学部, 准教授 (50449310)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スタジオツアー / 半構造化インタビュー調査 / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国において創造的観光(クリエイティブツーリズム)に関する学術的蓄積は乏しいため、主として国外における創造的観光に関する学術書や研究論文を渉猟し、創造的観光という概念の変遷について整理した上で、わが国における適用可能性について検討し、国際学会の研究論文として発表した。マスツーリズムの弊害を乗り越えるために登場したカルチュラルツーリズムそのものが大衆化してしまうという中で2000年前後に登場した出自を持つクリエイティブツーリズムが、これからどこへ向かおうとしているのか、引き続き注視していきたい。 また、国外における創造的観光の先進事例として位置づけられ、カナダ・ソルトスプリング島において25年にわたり継続的に実施されているスタジオツアーについて、当該運営団体や地元商工会議所ならびに参加アーティストに対し、事前にインタビュー項目を送付した上で現地においてインタビュー調査を実施し、スタジオツアーの運営手法や参加アーティストにとっての意義について論文にまとめ、日本観光研究学会での研究発表を実施した。 さらには、平成29年度以降に実施予定の金沢市における創造的観光のモニターツアーに向けて、金沢在住のアーティストに対して、NPO法人金沢クリエイティブツーリズム推進機構のメンバーの協力を得ながら、基本的なプロフィールとツアーへの協力意向についてアンケート調査を実施し、ツアーの実現可能性や内容について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画での概念整理に加え、国外先進事例の調査を実施することができ、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、国外の先進事例調査を進めていくとともに、金沢におけるモニターツアーの試行準備を進めていく。
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