2018 Fiscal Year Research-status Report
創造的観光の概念整理と我が国への適用可能性に関する実証的研究
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16K16677
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
佐野 浩祥 東洋大学, 国際観光学部, 准教授 (50449310)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 創造都市論 / 主体的観光者 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目である本年度は、過去2年間にわたる創造的観光に関する調査結果を踏まえ、わが国への適用可能性を検討することが狙いであった。NPO法人金沢クリエイティブツーリズム推進機構の全面的な協力のもと、石川県金沢市においてモニターツアーを複数回実施し、わが国における創造的観光の適用可能性の検討作業を進めた。その調査結果から、金沢に根付く文化芸術を担う人々との交流を中心とした創造的観光に対するマーケットは一定程度存在することがわかり、参加者のツアーに対する満足度もかなり高い一方で、ツアー受入側についても概ね高評価を得られた。その調査結果は2018年7月にベトナム・ハノイで開催されたAPTA2018(Asia Pacific Tourism Association)にて報告済である。他方で、創造的観光を推進するための組織運営に課題が見いだされた。わが国において創造的観光を推進するために、マーケットに訴求するための広報を実施し、ツアー参加希望者からのコンタクトを受け、ツアー受入側に受け入れを打診・調整するなどの中間組織の重要性はさることながら、その中間組織をいかに持続可能な形で運営していくのかについて、スタッフの専門性や収支バランス等の検討の必要性が見いだされた。モニターツアーを通したさらなる調査を進め、サンプル数を増やしていくことや、持続可能性に配慮した前述の中間組織の在り方等について、2019年度も引き続き検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の移籍により、研究フィールドとしていた石川県金沢市から離れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究期間を1年延長し、調査研究を進める。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画では研究期間は2018年度で終了予定であったが、研究代表者の移籍にともない、研究対象地である石川県金沢市から離れ、当初の計画通りに執行できなかったため。
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