2018 Fiscal Year Annual Research Report
Preliminary Reseach on the Text Encoding of the Samantapasadika within TEI P5 Guideline
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16K16693
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青野 道彦 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (10773567)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヴィナヤピタカ / サマンタパーサーディカー / vinaya / 戒律 / TEI P5 Guideline |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は上座部仏教の戒律聖典『ヴィナヤピタカ』の註釈書である『サマンタパーサーディカー』研究の基盤形成を目指したものである。2018年度は当初目標にはわずかに及ばなかったものの、基盤形成という点で十分な成果を挙げることができたと考える。 先ず、これまでの研究成果を実際のマークアップ作業において現実化する方法について模索した。前年度までの研究では、人文系資料をマークアップする際のデファクトスタンダードであるTEI(Text Encoding Initiative) P5 Guidelineのタグ・セットがそのままではパーリ語註釈書に適用できないことを明らかにし、適切なマークアップ方法について検討してきたが、2018年度はその研究成果を実際のマークアップ作業に応用し、効率的に作業を進める方法について検討した。その成果については、科研費基盤研究(S)「仏教学新知識基盤の構築―次世代人文学の先進的モデルの提示」研究会「デジタル時代の仏教学のあり方」(2019年2月9-10日、東京大学)にて報告した。報告書は今年中にデジタル書籍にて公開される予定である。 次に、研究協力者の学生と共に『サマンタパーサーディカー』のデジタルテクストをマークアップしていき、テクスト全体の5分の1程度について構造化した。実際にそのテクストを活用して、『サマンタパーサーディカー』について文献研究も行った。日本印度学仏教学会編『印度哲学仏教学研究』第67巻第1号(2018年12月発行)に掲載の「不受食学処に関する予備的研究」はその成果の一部である。
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