2017 Fiscal Year Research-status Report
ミュージアムにおける演劇創作-コレクション活用とコミュニケーション創出の方法論
Project/Area Number |
16K16742
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 鮎美 (寺田鮎美) 東京大学, 学内共同利用施設等, 特任准教授 (50466869)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ミュージアム / 現代演劇 / 文化政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1)文献調査や先行研究の既存データの分析等による理論的研究、及び2)インタビュー等を用いた社会調査や講演記録等の事例調査による実践的研究の二つを柱とする。研究計画の2年目では、1)については前年度に引き続き、主に文献調査に取り組み、ミュージアムの展示や教育と演劇との関わりについて、コミュニケーション論的観点から理論的整理を行った。2)については、前年度に引き続き、演劇関係者(俳優等の実践家)にインタビューを行い、非劇場空間における演劇創作についての事例収集と記録化を行い、調査結果に考察を加えた。2017年9月には国際学会(17th Annual UMAC Conference Helsinki, Finland)にて、初年度の研究成果に基づき、本研究の中間報告を行った。この際に、シンガポール大学、米国オバーリン大学、独グラーツ大学等の大学博物館関係者と、ミュージアムにおける演劇創作の可能性について意見交換を行った。11月から12月には、東京大学総合研究博物館における演劇プロジェクトのパフォーマンス公演『Play IMT 7ーインビトウィーン・ワールド』の実施に際し、観覧者を対象としたインタビュー及びアンケート調査を行い、ミュージアムにおける演劇創作が人々のミュージアム体験にどのような影響を与えていたかに関するデータを収集した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献調査に基づく理論的整理を行った結果、さらに検討すべき課題が明らかになり、この作業に追加の時間を割く必要があるものの、おおむね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
文献調査等に基づく理論的研究の継続的検討課題については速やかに進める。最終年度として、これまで収集した事例や社会調査によるデータの分析を行い、総合的な知見をまとめる。
|
Causes of Carryover |
旅費について、成果発表の外国出張に民間財団からの助成金を充てることができたため、次年度使用額が生じた。このため、次年度に外国出張を追加し、繰り越し分の旅費を充てる。
|