2018 Fiscal Year Research-status Report
デジタル技術を用いた3D造形制作による彫刻表現の可能性
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16K16744
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
今井 紫緒 東京藝術大学, 大学院映像研究科, 研究員 (80626838)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 3D / 彫刻 / 3Dスキャニング / 3Dモデリング / 3Dプリンター |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の計画はデータ制作研究を行う予定であった。ハンディータイプの3Dスキャナーを導入して研究を行う予定であったが、予算内で購入することが出来なかった為にデータ制作内容の変更を行い研究に取り組んだ。 そのひとつとしてインターネット上にある国立博物館等の無料3Dデータダウンロードサービスを使用した。 大英博物館やメトロポリタン美術館等、3Dプリント可能な3Dデータを無料公開しておりダウンロードが可能である。それらの3Dデータをダウンロードし制作研究を行った。 それら3Dデータは実際の寸法に対して1/16程のサイズであったりとかなり縮小された状態である。その為、実寸にてデータ制作を行うには調整が必要であった。また、ダウンロードしたデータは一枚のメッシュでできているが、データに穴が空いていたり、閉じたデータではなかった為すぐにはモデリングソフトにて制作を行うことができなかった。実寸サイズで立体物として3Dモデリングソフトで制作する為には3Dスキャンデータの処理ソフトを通して修正処理をする必要があり、その処理を行う為に3Dデータ処理ソフトGeomagic Wrapを購入した。その他にデータの質や精度に応じてソフトを使い分けることができるようにこれまで使用してこなかったモデリングソフトZBrushも導入し、扱えるようトレーニングを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
29年の3月1日~平成30年2月28日までの期間産前産後の休暇にて研究を中断していたが、それに引き続き30年度東京から地方へ転居した為、研究制作場所の確保に困難が生じ本研究の進歩状況は前年度から遅れを取っている。
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Strategy for Future Research Activity |
【令和元年度計画】 1)データ制作研究:インターネット上の無償公開されているデータを活用した彫刻作品の制作と、特定の対象物の3Dスキャニングにより取得したデータの重層及び合成による新たな彫刻作品の制作。 2)データ加工:NC加工の他、3Dプリント各種、またそれらを原型として真空注型や鋳造を行い制作研究を行う。 3)研究成果報告のまとめ:以上3年間の研究工程と成果を新たな彫刻の制作方法としてまとめ、ウェブサイトを作成し公開する。
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Causes of Carryover |
研究当初計画していた3Dハンディースキャナーが予算内に購入できなかった為、次年度に繰り越し予算内で購入可能な機材を導入したい。また、制作研究は研究協力者と進める予定であり謝金を必要とする。制作加工ではNC加工、3Dプリンターの外注費が発生する予定である。また最終年度として研究報告書等に費用を要する。
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