2018 Fiscal Year Research-status Report
翻訳と創作の創造的連関―昭和期の世界文学の受容と概念形成
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16K16772
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
戸塚 学 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (70633014)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 堀辰雄 / 中村真一郎 / 世界文学 / 書き込み調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
堀辰雄旧蔵洋書の調査を進め、プルーストの『失われた時を求めて』の書き込みの全容がほぼわかってきた。次年度に予定している書き込みの内容やその意味についてまとめた論文の準備がほぼととのった段階である。調査報告自体は「奏」の六月号および十二月号にまとめた。 四月には中村真一郎の会のシンポジウムの場で、世界文学概念を受容した戦後作家の一人中村真一郎の文体概念の形成について『文章読本』と『四季』をとりあげて論じる機会を得た。すでに論稿にまとめて発表の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蔵書調査は予定通り春と冬とまとめて発表している。世界文学概念の受容過程の調査・考察についても順調に進んでいる。そのため、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は中村真一郎の文体概念について論稿としてまとめ、さらに書き込み調査について論稿としてまとめる予定である。書き込み調査はプルーストの他の著作に調査を進める予定である。
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Causes of Carryover |
予定よりも購入書籍が少なく、若干余りが出た。来年度に関しては予定通り執行するつもりである。
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