2019 Fiscal Year Research-status Report
南スラヴの口承文芸と現代文学の連関に関する研究─イヴォ・アンドリッチを中心として
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16K16806
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
奥 彩子 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (90513169)
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Project Period (FY) |
2017-02-07 – 2021-03-31
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Keywords | アンドリッチ / ユーゴスラヴィア / 東欧文学 / 世界文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、口承文芸から記述文学への移行という普遍的問題を考察するための手がかりとして、旧ユーゴスラヴィア唯一のノーベル賞作家アンドリッチの作品と、その背景にある南スラヴ口承文芸との連関を考察すること、また、そうした口承文学が、アンドリッチ作品を経由して、現代文化にどのように表出しているかを探ることにある。 2019年度は、アンドリッチを含めた「ボスニア文学」の再構築の試みを中心に検討した。ユーゴスラヴィア期から現在までのボスニアにおける高等学校での「国語」教科書に着目し、アンドリッチのどのような作品がどのように扱われているか、アンドリッチ以外にはどのような作家が扱われているかを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度末にボスニアでの調査を予定していたが、新型コロナウィルスの影響で断念せざるをえなかった。同様の状況が続くことが予想されるため、対応を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
海外出張の見込みが立たないことから、研究内容をインターネット経由でも文献の入手可能な方向に微修正することを検討している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスによって出張を取りやめたため。対応は状況を見ながら柔軟に検討中。
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Research Products
(1 results)