2018 Fiscal Year Research-status Report
中国北方のツングース系危機言語ホジェン語の文法記述とドキュメンテーション
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16K16833
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
李 林静 成蹊大学, 法学部, 教授 (40567418)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 危機言語 / ドキュメンテーション / ホジェン語 / ツングース諸語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の具体的な目的は、1)これまでに出版された危機言語であるホジェン語のテキスト及び研究代表者のフィールド調査によって得られた音声・映像資料をもとにホジェン語の形態・統語構造をより詳細に記述すること、2)ホジェン語のドキュメンテーションを行い、得られた音声・映像資料を文字化し、文法情報を付して成果刊行し、今後の歴史言語学的研究のデータとして利用可能なかたちにととのえることである。 具体的には、(1)2018年4月に『中国北方危機言語のドキュメンテーション』を三元社より出版した。 (2)2018年8月~9月に、ホジェン語話者の居住地である中国語黒龍江省同江市にて、ホジェン語に関するフィールド調査を実施し、音声、映像データを収集した。話者A氏(73歳)と話者B氏(82歳)によるホジェン語の会話の音声・映像データを収集することができた。また、文化情報に関しては、魚のデンブの作り方について、A氏に教わり、実演映像を5時間分収集することができた。 (3)2019年3月に、2017年8月に収集したホジェン語による民話の音声データを文字化し、形態素分析を行ったうえ、文法情報、日本語訳、中国語訳が付与されたホジェン語のテキストを公表した。 注:ホジェン語はヘジェン語とも言う。2017年7月に公表した業績より、本言語の英語表記Hezhenに合わせ、ヘジェン語と呼ぶことにした。ただし、本実績報告書においては研究題目に合わせてホジェン語のままとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度にはもう一篇テキストを公表する予定であったが、原稿を執筆する途中に、言語コンサルタントに確認を要する事項が多く発生し、投稿を次年度に見送ることにし、2019年度にもう一度フィールド調査を行ってからテキストを投稿することにした。 また、2019年7月に韓国で第14回韓国アルタイ学会が行われる。当初参加の予定をしていなかったが、2019年1月に急遽本学会に参加し、6月までに研究成果をまとめ、発表することになった。 以上の事由で、研究の進度がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年7月21日~24日、韓国で開かれる第14回アルタイ言語学会に参加し、ホジェン語の動詞アスペクト形式-mi bi-と-re bi-について口頭発表する予定である。当該テーマについてまとめられた論文は当学会の論文集に収録される予定である。 2019年8月にフィールド調査を行い、昨年度投稿できなかったテキストについて確認するとともに、新たな音声、映像データを収集する予定である。
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Causes of Carryover |
理由:2018年度に公表する予定のテキストがあったが、言語コンサルタントに確認しなければならない事項が多く発生し、フィールド調査を行う必要が新たに生じたため。 使用計画:2019年8月~9月、黒龍江省同江市にてホジェン語のフィールド調査を行いたいと考えている。
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Research Products
(2 results)