2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K16843
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
下地 理則 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (80570621)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 琉球語 / 焦点標示 / とりたて / 格 / 日本語学 / 方言学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
【研究の内容】本年度は，計画段階においては①調査票の作成，②現地調査，③フォローアップ，④研究会での発表という4つの目標を掲げていた。おおむね，計画通り進んでいる。まず①について，各地の専門家との情報交換および文献調査を数回行うことで，調査票を完成させた。なお，この調査票は，一部が琉球大学国際沖縄研究所の共同研究（「島嶼間の言語接触の実態解明に向けての基礎的研究」研究代表，下地理則，2016年-2018年）および国立国語研究所消滅危機方言プロジェクトの共同研究（研究代表 木部暢子 2016年-2021年）でも使用されることになっており，その点で他の研究への波及効果もあったといえる。②について，沖縄本島，宮古島，八重山で調査を行った。③について，研究発表を3件（第153回日本言語学会，国立国語研究所「格ととりたて」シンポジウム，国立国語研究所コーパス合同シンポジウム）行い，国際学術刊行物に寄稿1件（Cambridge Handbook of Japanese Linguistics, 2017年発刊予定），国内学術刊行物に寄稿2件（くろしお出版『日本語の格表現』，2017年発刊予定）を達成した。④について，調査票の完成後，それを実際に使用してもらった研究者からのフィードバックを受けるための研究打ち合わせを行い，修正を行う作業を継続中である。
【研究の意義】上述したように，本研究の調査票はほかの共同研究でも使用されることになっており，波及効果が期待でき，そこで得られるデータは本研究と直接比較可能であることから，本研究の成果にもつながると予想される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに「研究実績の概要」において述べたように，①調査票の作成，②現地調査，③フォローアップ，④研究会での発表という4つの目標がすべて達成されている。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は，前年度で完成した調査票を使って本格的に現地調査を行う予定である。前年度の研究により，焦点助詞を使って焦点化を行う琉球諸語の焦点標示の特徴を知るうえで，焦点助詞を欠く本土方言の状況を知ることが極めて重要であることがわかってきた。よって，今年度の調査は，①琉球語（奄美，沖縄，宮古，八重山）に加えて②九州方言，③東北方言も対象にする。一方，申請者が関わるほかの共同研究（「研究実績の概要」で述べたもの）との連携を強化し，研究協力者としてのフィールドワークの依頼や研究会での発表などを通して情報交換を図っていきたい。
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