2018 Fiscal Year Annual Research Report
Constructing a Database of Word Sense of English Basic Vocabulary and Examination of validity and practicality of the Database
Project/Area Number |
16K16888
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Research Institution | Shumei University |
Principal Investigator |
星野 由子 秀明大学, 学校教師学部, 准教授 (80548735)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 語彙習得 / 基本語 / 多義語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では難易度別語義データベースを作成していたが、2017年度告示の学習指導要領に基づいて202年度から中学校英語教科書の語彙の部分が大きく変更される。具体的には、現行では中学校3年間で1200語を学ぶとされているが、2021年度からは最大で2500語となるため、現行の中学校英語教科書からデータベースを作成することの意義が少なくなると判断した。したがって、データベースを作成するのではなく、基本語の語義を日本人学習者がどのように習得しており、それがインプットを受けることによってどのように変化するのかを調査することとした。本来のデータベースの作成という意図とはやや方針がずれるが、2年後に教科書が変更された後でも繋がる研究となると考えられる。また、基本語を用いることや多義語を対象とする観点においては、これまでの2年間の研究と繋がる研究であると言える。 3ヶ月間の多読によるインプットによって、多義を持つ基本語に関するメンタルレキシコンが変化するのかどうかを、日本人大学生を対象にして調査した。用いた基本語はget, go, have, look, see, takeであり、それぞれ3~4の語義を抽出した。各語義に関して3文ずつを用意し、協力者にその文を語義ごとに分類するよう指示をした。これを多読の前後に行い、その結果を辞書での分類と比較した結果、3ヶ月の多読では多義語のメンタルレキシコンに影響を与えることはなかった。2年目の研究成果である Hoshino & Shimizu (2018) で見られたように、語彙サイズの影響だけが現れており、語彙サイズが大きい学習者は、辞書により近い分類を行なっていたことが判明した。したがって、語彙サイズが大きくなると語彙の広さの知識だけではなく、語義を分類することにも長けることが検証された。
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