2017 Fiscal Year Research-status Report
福島県中通り・浜通り地方を対象とした近世地域史研究とその基盤整備
Project/Area Number |
16K16899
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
小松 賢司 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (00712621)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 福島 / 近世 / 村落 / 地域 / 史料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、福島県中通り・浜通り地方を対象として、①史料の所在確認作業を行い、②史料の調査・整理などの研究基盤整備を行い、③近世地域史研究を展開させることを目的としている。 平成29年度は、①については昨年度から引き続いて、県内各自治体が刊行している自治体史等の史料集をもとに、そこに掲載されている近世史料のデータベース化を進め、県内の史料情報の集約を行った。またその成果を元に、各自治体の文化財担当者等に史料の所在・現状などの問合せを行い、また必要に応じて、担当者の協力を得て実際に史料の所在・現状などの確認作業を行った。 ②については、今年度新たに、棚倉町(現棚倉町)の近世期の「御用番日記」について、保存措置を行ったうえで整理・目録作成・分析などの作業を行った。また、昨年度から引き続いて、三春中町(現三春町)の川又家の近世史料について、複数の協力者の協力を得て、整理・目録作成・分析などの作業を行った。またこれも昨年度から引き続いて、伏黒村(現伊達市)の富田家文書について、整理・既存目録と照合・新目録の作成などの作業を行った。これらの作業は、来年度以降も継続して進めていく。 ③については、近世期の福島県域に関する先行研究を網羅的に収集し、その成果と残された課題を整理したうえで、①・②の成果に基づき、現存する史料を駆使した新たな近世地域史研究の可能性を模索した。その成果の一部を公表する機会を得るなど、ようやく成果が形になりつつある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
史料の所在確認作業については、作業量が予想以上に膨大なため予定より遅れている。当初の予定では、平成29年度をもって中通り地方の確認作業を完了させるはずであったが、完了させることができなかった。それにともない、史料整理作業およびそれをもとにした地域史研究の展開についても、当初の予定より遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
史料の所在確認作業については、平成29年度に完了させる予定だった中通り地方の確認作業を引続き継続し、これの完了を優先させる。作業は、各自治体の担当者と連携しながら、可能な限りのスピードにて進めていく。史料整理作業および地域史研究については、来年度以降もなるべく当初の予定に沿った形で進めていく。
|
Research Products
(2 results)