2018 Fiscal Year Annual Research Report
The making of the Historical society in modern Japan:From The relationship between Academic history and Local history
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16K16914
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
廣木 尚 早稲田大学, 大学史資料センター, 講師(任期付) (00756356)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地方史学会 / 郷土史研究 / 地誌編纂 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる本年は、前年度までに収集した史料の精査を行うとともに、仙台市及び新潟市での補足的・追加的な調査を実施し、奥羽史学会と北陸史談会に関する実態解明を進めた。これらの作業を通じて、各団体の会員の来歴、特に旧藩、社寺との関係や職業、居住地域、それらの属性と活動内容との関係などについて新たな知見を獲得することができた。また、「地方史学会」消滅後の会員の活動を追跡調査することで、20世紀以降活発化する各地の郷土史研究や自治体史編纂との関わりも一定程度判明した。 以上の調査の結果、分析対象である奥羽史学会・九州史談会・北陸史談会の組織、活動、会員構成等についての基礎的情報と、各団体の共通性と地域的特性に関する一定の理解を得ることができた。これらの成果は、これまで個別的に捉えられてきた各地の郷土史研究を広域的な視野から把握し、その史学史的位置、ひいては近代日本において地域史研究が果たした役割を理解する上で重要な意義を持つものと言い得る。 ただし、調査を通じ、「地方史学会」の活動は予想以上に広範囲にわたることが判明し、特に北陸地方、九州地方については、なお、追加的な調査を行う必要が認められる。加えて、20世紀以降の各地の郷土史家やアカデミズム史学との連携関係について具体的に分析するという新たな課題も浮上することとなった。今後、これらの課題に引き続き取り組むとともに、これまでの成果の補強と修正をすすめ、可及的速やかに研究成果の発表を行いたい。
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