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2016 Fiscal Year Research-status Report

19世紀前半の千島アイヌのロシア化

Research Project

Project/Area Number 16K16938
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

鈴木 建治  北海道大学, 文学研究科, 共同研究員 (00580929)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords考古学 / 千島アイヌ / 露米会社
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度の研究実績は、以下の2点にまとめることができる。
(1)千島列島出土のロシア製品の型式分類と編年作業。
日露所蔵の千島列島で発見されたロシア製品の考古学資料は、素材別に、カップ・皿・ティーポットなどの陶器製品、瓶・ビーズなどのガラス製品、食器類・道具類・武器類・儀式用品(十字架)などの金属製品、靴などの革製品、衣服などの布製品、パイプやガン・フリントなどの石製品が検出されている。本年度は、シベリア地域出土の十字架について検討を加えた。イルクーツクの研究者からシベリア地域における2000年代の最新の発掘調査成果とその分析結果の情報を入手した。またサンクトペテルブルグの研究者からはヨーロッパ・ロシアにおける十字架の形態的特徴のスタンダードな研究成果の情報を入手した。これらの情報をもとに、千島列島出土の十字架の型式を分析し、十字架が作られた年代を想定した。
(2)露米会社の千島列島経営と千島アイヌの歴史の再構築。
露米会社が千島列島に本格進出を果たした1928年から会社自体が解散し千島列島を撤退する1867年までの期間における千島アイヌの歴史について、V.O.シュービンが利用した一次文献資料の分析を実施するための準備を行った。シュービンの千島列島関連論文の内容やその元データを精査し、資料調査を行う一次文献の優先順位を検討した。また、シュービンの考察を精査することで、19世紀前半の露米会社の千島経営を読み取ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成28年度の研究計画では、予定していた「千島列島出土のロシア製品の型式分類と編年作業」と「遺跡内空間分析による住居構造と活動空間の復元」を十分に実行することができなかった。また、計画していた海外におけるアイヌ関連・千島関連の考古学資料・民族学資料・文献史料調査ができなかったため、「やや遅れている」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策としては、平成28年度の研究実績に引き続き、ロシア製品の型式分類と編年作業、露米会社の千島列島経営と千島アイヌの歴史の再構築を行う。そして、平成28年度に実施できなかった海外におけるアイヌ関連・千島関係の資料調査を主に行い、千島列島の住民に関する遺跡内空間分析を活用した住居構造と活動空間の復元も着手する。

Causes of Carryover

計画していた海外調査を実施することができなかったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度に実施することができなかった海外調査等を実施する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 在サンクトペテルブルグのA.V.グリゴーリエフ・コレクションについて2016

    • Author(s)
      鈴木 建治
    • Organizer
      日露国際研究集会 コレクション形成史からみる日露関係史
    • Place of Presentation
      北海道大学(北海道札幌市)
    • Year and Date
      2016-07-10

URL: 

Published: 2018-01-16  

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