2018 Fiscal Year Annual Research Report
international politics on domestic political regimes and its consequences
Project/Area Number |
16K17069
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
湯川 拓 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (80728775)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 民主化促進 / 選挙監視 / クーデタ / 民主革命 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本プロジェクトの最終年度に当たる。民主主義の国際的推進について理論的な枠組みを提示し、それを実証分析に落とし込むことが本プロジェクトの目的であった。一年目と二年目はデータの整理や方法論的な知識の習得に努めたが、本年度は具体的な成果のアウトプットを行った。 まず、本プロジェクトの柱の一つである国際的選挙監視については、理論的・演繹的な論文を執筆し、『国際政治』およびJapanese Journal of Political Scienceに掲載された。これまで十分に研究が進んでいなかった国際的選挙監視の「効果」あるいは「帰結」について独自の理論枠組みを構築できたという意味で、これらは本プロジェクトの主たる達成と見なすことができる。さらに、テキスト分析による選挙監視レポートの分析も行い、これは2018年日本政治学会において報告を行った。 次に、第二の柱である民主革命については、なぜ民主主義を実際には求めていない場合にも、デモにおいて「民主主義」をスローガンとして掲げるのか、という切り口から研究を行った。これはAsian Journal of Comparative Politicsに投稿の後、アクセプトされ、現在は出版を待っている状態である。 最後に、第三の柱であるクーデタについては、その正当化についてデータセットを構築するという研究に着手した。これについては、とりあえずの研究成果をまとめ、OSIPP Discussion Paperとして公表した。この研究は今後、加筆修正の後に、査読付き学術雑誌に投稿予定である。 その他、東南アジア国際関係についても、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に、研究を行った。
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