2016 Fiscal Year Research-status Report
グローバルヘルスガバナンスにおける先進国の保健外交―感染症対策支援からの比較分析
Project/Area Number |
16K17072
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
詫摩 佳代 首都大学東京, 社会科学研究科, 准教授 (70583730)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 保健外交 / グローバルヘルスガバナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
先進国の保健外交を日・英・仏・米・独に焦点を当てて明らかにし、現在のグローバルヘルスガバナンスにおける先進国保険外交の位置付けを検討するという本研究計画の中で、H28年度においてはまず、①グローバルヘルスガバナンス における先進国保健外交の総体的位置づけ、②日本の保健外交の実態、③成果の公表という3つの作業を目標としていた。 ①に関しては、グローバルヘルスガバナンスと保健外交に関する文献調査を中心に作業を進め、各国独自の大まかな取り組み、G7/8の取り組みとその課題等を分析することができた。 ②に関しても、文献や関連省庁のホームページから日本政府独自の保健外交、日本主催の先進国首脳サミットでの保健分野におけるイニシアティブなどを明らかにした。 ③については、学会報告という形で行った。12月にパリで開催された国際ワークショップでThe role of the G7 in Global Health Governance: France as an example of developed countries’ health diplomacyという形で報告を行い、現在進行中のフランスの保健外交と日本、アメリカの保健外交を比較検討し、グローバルヘルスガバナンスにおける先進国保健外交の位置付けとその課題について報告・ディスカッションを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた上記3つの課題をある程度こなすことができたので、概ね順調に進展していると言える。できれば学会報告とそのフィードバックをH28年度中に論文として公表することを目指していたが、2016年秋に妊娠がわかり、秋~冬にかけて体調が優れず、そこまで到達することができなかったのは残念であった。
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Strategy for Future Research Activity |
H29年度は①アメリカ保健外交の実態と位置づけ、②当該年度の成果の公表という二つの作業を進める予定である。H29年4月に出産し、H29年度は後半にならないと海外への調査は厳しいと見込んでいるが、その分、スカイプでのインタビュー調査等を行い、なるべく遅れをとらないように進めていきたい。またH29年秋には国際ワークショップでGHGに関する報告を予定しており、そこでの報告、フィードバックも研究に反映させていきたい。
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Causes of Carryover |
当初、調査旅費として2回の渡航を予定していたが、2016年秋に妊娠していることがわかり、以降の海外渡航ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度以降の調査旅費として使用する予定である。
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Research Products
(5 results)