2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K17106
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| Research Institution | Fukushima University |
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Principal Investigator |
荒 知宏 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (80648345)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 比較優位 / 垂直特化 / 中間財貿易 / アウトソーシング / オフショアリング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の研究実績として、以下の２つを挙げることができる。
１つは私の単著論文"Comparative Advantage, Monopolistic Competition, and Heterogeneous Firms in a Ricardian Model with a Continuum of Sectors"を査読付きの国際誌に投稿し、エディターおよび査読者から改訂要求が来たことである。いくつかの大幅な改訂要求はあるものの、十分に対応可能だと思われるので、これらの要求に誠実に対応し、研究成果を公刊できるように最大限の努力を払うつもりである。
２つは私が国外の研究者と取り組んできた理論研究"Tariffs, Vertical Oligopoly and Market Structure"に国内の研究者の協力を得て、実証研究を加えたことである。特に日中間の垂直特化の構造に注目し、日本が中国からの中間財貿易に課す関税に対して、中国企業の反応が理論研究と整合的であることを確かめた。この理論と実証の接合についてはまだまだ多くの課題が残されているものの、国内・国外の学会や大学セミナー等で報告をして有益なコメントを得た。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上に述べたように、既に完成している研究"Comparative Advantage, Monopolistic Competition, and Heterogeneous Firms in a Ricardian Model with a Continuum of Sectors"は国際的な査読付きジャーナルから公刊に向けた再投稿を要求されている。
また、完成に近づいている国内研究者との共同研究"Relationship Specificity, Market Thickness and International Trade"と"Tariffs, Vertical Oligopoly and Market Structure"については既にいくつかの国内・国外の学会で発表しているので、平成30年度中に国際的な査読付きジャーナルに投稿する予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
まず、査読付き国際誌から改訂要求がきている研究については、必要に応じて助言を求めつつ査読者の要求に誠実に対応し、研究の結果を公刊するための最大限の努力をする。また、その他２つの研究については、共同研究者と密接に連絡を取りつつ、平成30年度中には査読付き国際誌への投稿を目指す。
これらの既に成果が出ている研究に加えて、新たな研究にも積極的に取り組んでいきたい。現時点では2つの研究を取り組んでおり、1つは国内の研究者との共同論文"The Margins of China's Intermediate Goods Trade"の研究で、中国の中間財貿易が日本を含む輸入国の最終財生産に影響を理論と実証の両面から分析するものである。もう1つは国内外の研究者との共同論文の"Partial Equity Ownership in International Trade"で、多国籍企業間の知識移転が国内外の競争や社会厚生に与える影響を分析するものである。
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| Causes of Carryover |
当初予定していた国外の学会に参加することができなくなってしまったため。平成30年度にはいくつかの国内・国外の学会に応募する予定があるので、次年度使用額は成果報告のための学会参加に使用する予定である。また、先に挙げた新規研究に関わる共同研究者との研究打合せおよび関連図書の購入等にも使用することを考えている。
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