2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K17179
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
宍戸 拓人 武蔵野大学, 経済学部, 講師 (70610781)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コンフリクト・マネジメント / コンフリクト |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の主な研究実績は(1)論文の執筆と(2)国際学会発表への投稿,(3)新たなデータの回収である. (1)論文の執筆.日本企業で働く従業員500名を対象とするサーベイ調査を行った.回収されたデータの分析結果をまとめた上で,「日本人社員は本当に"対立したくない"のか」という題名の論文を執筆し『人材教育』に投稿した. (2)国際学会発表への投稿.特定の企業の全従業員を対象とするサーベイ調査を行い,そこで回収されたデータを分析したところ,コンフリクト・マネジメントの問題に関して興味深い結果が観察された.それらの分析結果を"Inter-Departmental Task Conflict: Trigger Effects on Intra-Departmental Process Conflict and Trust Relationships"という題名の論文にまとめた上で,2018 Annual Conference of the International Association for Conflict Managementでの口頭発表へと投稿し,採択された. (3)新たなデータの回収.研究計画の時点では想定していなかったが,タイに進出している日系企業内で働くタイ人組織成員を調査する機会を得ることができた.日本人の組織成員のみを調査対象とするのではなく,他国の組織成員を調査し,日本人組織成員との間の違いを比較分析することによって,日本企業のコンフリクト・マネジメントという問題を相対的に検討可能になると期待することができた.したがって,平成28年度において,タイの日系企業で働くタイ人組織成員を対象にサーベイ調査を行い,約150人のサンプルを得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の時点では,全従業員を対象とするサーベイ調査を,複数の企業を対象に行う予定であった.しかし,平成28年度においては,当初の計画通りに調査協力企業数を増やすことはできなかった. その代わりに,タイに進出した日系企業で働くタイ人の組織成員を対象とするサーベイ調査を行う機会を得ることができた.そのため,日本人の組織成員を対象とする調査と平行して,タイ人の組織成員を対象とする調査を行うことで,日本人とタイ人との間の比較研究を行う形に,研究の方向を修正した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度において,タイ人の組織成員をサンプルとするサーベイ調査を行うことができた.したがって,平成29年度は,日本人組織成員とタイ人組織成員との間の比較分析を行う.具体的には,両者の間のコンフリクト・マネジメントの違いや,コンフリクトの経験などが与える影響の違いなどを分析することで,日本企業のコンフリクト・マネジメントの問題を相対的に検討していく.
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Causes of Carryover |
タイの日系企業調査のために,タイへ出張する必要が突如生じた.そのための追加の旅費を確保する必要が生じたが,その額が不明であったため,当初予定していたスキャナーや書籍の購入を見送った.その結果として,未使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に予定していたスキャナーや書籍の購入を行う.
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Research Products
(1 results)