2018 Fiscal Year Annual Research Report
The theoretical and empirical studies on the legitimacy of "strategy" in management practice and the loss of norms in "strategy theory"
Project/Area Number |
16K17192
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
高木 俊雄 昭和女子大学, グローバルビジネス学部, 准教授 (80409482)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 経営戦略 / SaP / 実践としての戦略 / CMS / 新制度派組織論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトでは以下の3つの課題を設定し研究を進展させてきた。それは、「課題1:経営戦略論の発展による戦略概念の正当化と経営戦略論の規範喪失」、「課題2:戦略概念が正当化されることで現れる戦略実践」、そして「課題3:研究者は経営戦略論をいかに研究することが可能なのか」である。 まず2016年度は、課題1として1980年代以降の経営戦略論を実務からの要請との関係から考察し、また2017年度は課題2においてその具体的な事例を示してきた。しかしながら、それのみでは「経営戦略論を研究するとはどのような意味を持つのか」という問いに対して十分に回答したとは言えない。そのため、2018年度は課題3の「研究者は経営戦略論をいかに研究することが可能なのか」の問いを設定し研究を進展させた。 具体的には、何をもって学問としての経営戦略論といえるのかについて初期の経営戦略論の再吟味を行った。例えば、Ansoff(1965)の「戦略」と「戦略的意思決定」の再検討をスタートラインとし、経済学ベースのPorterやBarneyらの戦略研究とは異なる経営学独自の経営戦略論の規範について検討した。また、企業において戦略が生まれ、発展するプロセスを記述することにより、実務家に気づきを与えることをもって経営戦略論のレリバンスとすることについても検討した。 なお、これまでの研究成果については、論文1本(AoM Annual Conference paper)、学会発表2本(AoM Annual Conference、およびJapan Standing Conference on Organizational Symbolism)として公開した。
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