2017 Fiscal Year Research-status Report
ビッグデータ解析を用いた顧客の購買に対する潜在状態推定のための研究
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16K17200
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| Research Institution | Fukui University of Technology |
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Principal Investigator |
野際 大介 福井工業大学, 環境情報学部, 講師 (90736125)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | マーケティング・サイエンス / 構造方程式モデリング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，ID付きPOSデータやECサイトのアクセスログデータといったビッグデータを解析することで，顧客の動的な潜在状態を測定するための研究手法を開発することを目的としている。当該年度は３つのフェーズのうち，データ解析より顧客の潜在的な状態を特定するための構造方程式モデリングを用いた実証分析を実施した結果に基づき，様々な業態や流通チャネルに対するデータに適用し，推定方法の妥当性検証ならびにマーケティング施策の整理を行う段階であった。
初年度のフェーズで課題となっていたモデリング（ECサイトに対するデータ解析）に対して，他の業態への適用をする段階で合理的な説明が難しく，その対応を優先的に実施した。この内容に関しては，一段階の整理として論文投稿したが，未だ受理に至っていない。この状況を来年度も対応し，最終年度への橋渡しとしたい。また，様々な業態に対する分析は，これらの研究過程と同時的に経営科学系研究部会連合協議会主催データ解析コンペティションに参加し，こちらから提供されたデータを用いて分析し，その結果については研究報告会にて報告した。先行研究ではフォーカスしていなかった問題や初年度研究での欠点も明らかにすることができた。業態チャネル別を考慮した顧客の異質性や季節による購買行動の変化を加味したモデルへのデータ解析やその準備は完了している。根幹に未だ存在している課題を解決することで，帰納的に研究課題の適用が可能になると考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度にて行った研究の整理を論文として投稿しているが未だ受理に至っていない状況にある。また，これらの整理に基づき各業態特性や店舗特性などを加味したモデリングをする予定であるが，前フェーズの積残しがすべて解消できていない点にある。粗方，平成29年度に実施すべき内容のデータ整理やそのモデリング適用までの準備は出来ている状況であるので，課題が解消した後これらの遅れを取り戻すことができると考えられる。これらの理由から「やや遅れている」と判断に至った。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は，平成28年度～29年度にて対応できていない問題点を解消し論文化する予定である．これらに基づき，29年度で既に対応済みの業態別に適用しその問題点の整理を実施することが先ずは優先課題である。これらにより普遍的な研究成果を目指す考えである。本年度は最終年度である点で最終フェーズの移動データとの統合を目指している。昨年度にて当該研究のためのプロジェクトへの参加を実施し，これらのデータ整理は既に完了していることから，初年度から残っていた課題点の解消を優先とし，その後すべての課題に適用し，当該研究課題を完了させられればと考えている。さらに他の分野に対しても適用し研究成果をまとめる予定である。
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| Causes of Carryover |
当該研究で必要としていた計算機購入の資金が別枠より得られることが可能となり，購入したことにより差額が生じた状況である。研究の遅れを取り戻すために本年度への繰り越すことで備品体制を増強できると考えられる。また，物品費やソフトウェアライセンス料を近年急速に発達しているフリーのソフトウェアや既存のプログラミング言語で対応することで，費用を削減しても統計解析には支障がないことが確認できた。むしろ，その研究途上の内容を研究成果報告や打ち合わせ等に当て，よりよいモデルの構築や統計学的数理科学的内容を洗練させることに当て対応することで，研究が達成できる状況であった。
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