2018 Fiscal Year Research-status Report
サービス業におけるイノベーションの創出が組織業績に与える影響の理論的・実証的研究
Project/Area Number |
16K17210
|
Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
関谷 浩行 北海学園大学, 経営学部, 准教授 (50734505)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | イノベーション / インタンジブルズ / マネジメント・コントロール / 管理会計 / サービス業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はマネジメント・コントロール・システムの視点から,企業の価値創造に資するイノベーション・プロセス(イノベーションがどのように進むか)の可視化および組織業績との関係性を理論的・実証的に明らかにすることを目的としている。一昨年の2017年度は緊急かつ慎重な対応を要する学内業務が発生したため,計画の進捗が遅れていた。そのため,2018年度は2017年度に着手できていなかった企業に対するインタビュー調査を中心に実態を調査した。その結果,当初の研究計画ではフォローしていなかった経営戦略が,本研究を進めていくうえで一定の役割を果たしていることが明らかになった。そこで,関連する国内外の文献レビューを行うとともに,経営戦略を定量的にも検証する必要性から,過年度に実施したアンケートデータをもとに,その検証を行っている。具体的には,経営者の意思決定(戦略)は,組織の構造とプロセスとを通じて実現されて初めて意味を持つという考えのMiles and Snow(1978)のOrganizational Strategy, Structure, and Processに依拠した分析を行っている。この分析結果は,2019年度の最終年度に査読付き論文に投稿する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度の計画はインタンジブルズとしてのイノベーションに関する研究である。これらについては,企業に対するインタビュー調査を実施できたことのみならず,研究プロセスにおいて経営戦略がイノベーション・マネジメントにおいて何らかの影響を与えていることを発見した。2018年度の主たる成果は,査読付きジャーナルに2本論文が掲載された。学会報告は3本行った。また,関連する研究書の翻訳書(共訳)の1章分を分担翻訳し出版できた。加えて,研究で得られた知見を生かして,書籍(共著)の1章分を執筆し出版することができた。以上より,研究計画はおおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度であるため,これまでに得られた知見をさらに拡張するために引き続き企業に対するインタビュー調査を継続する。加えて,これまでに実施したアンケート調査で収集したデータ分析を継続し,本研究課題のまとめを行う予定である。
|
Causes of Carryover |
2017年度に緊急かつ慎重な対応を要する学内業務が発生したため研究を進めることが難しい状況にあった。2018年度より,実施できていなかったヒアリング調査を実施することで対応する。
|