2017 Fiscal Year Research-status Report
| Project/Area Number |
16K17215
|
|---|
| Research Institution | Chuo University |
|---|
Principal Investigator |
山田 哲弘 中央大学, 商学部, 准教授 (90707085)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 会計情報 / 群衆行動 / コーポレート・ガバナンス / 会計学 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、企業の群衆的予想開示行動と利益平準化行動の関係について扱った論文を出版した他、この研究を遂行する上で重要な周辺の研究の出版を進めた。
まず、昨年度から継続している研究の状況について、群衆的予想開示行動と利益平準化について扱った研究は、昨年度作成したワーキングペーパーが国内の学会誌に採択され掲載された。また、企業を取り巻く環境に関する研究として、まず、日本企業の利益調整とコーポレート・ガバナンスの関係について扱った昨年度の論文は査読を経て国際的学術誌から出版された。このほか、マクロの景気変動と会計情報について扱った昨年度のワーキングペーパー2本が大学紀要に掲載された。
また、新しく作成した企業保有する有価証券とビジネスパートナー企業とのリスクシェアに関する論文も査読を経て国際的学術誌に掲載された。この研究は、日本企業の会計行動を理解するうえで、企業間関係がきわめて重要であることを示唆している。企業はビジネスパートナーとなる企業と相互に株式を持ち合っており、ビジネスリスクをシェアしている。当該企業が保有する有価証券の時価評価は、当該企業が引き受けるビジネスパートナーのリスクの大きさと関係していることが明らかとなった。
研究の中心となる群衆的予想開示行動の存在について扱ったワーキングペーパーは、改訂の上、現在国際的学術誌に投稿中である。昨年までに比べ、先行研究や分析手法について、大幅な改訂を行っている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
群衆的行動を扱った研究は、1本が学会誌に掲載されており、またもう一本が国際的学術誌に投稿中である。周辺分野を扱った研究に関しても、昨年から引き続き進めていた研究を含めて国際的学術誌に2本、大学紀要に2本掲載されており、概ね順調である。
|
| Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、改訂・投稿を続けている群衆的予想開示行動に関する論文の掲載を目指す。また、周辺分野の研究として、企業の相互関係に関する分析も進めており、これらをワーキングペーパーとして登録したい。
|
| Causes of Carryover |
当初の研究計画と異なり、次年度で再度データベースを購入するために、本年度は研究費の支出を節約したため。
|
