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2020 Fiscal Year Research-status Report

共生型マルチエスニック・コミュニティ形成の社会的条件―ロサンゼルスを事例として

Research Project

Project/Area Number 16K17225
Research InstitutionKomazawa University

Principal Investigator

土田 久美子  駒澤大学, 文学部, 講師 (20553035)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2022-03-31
Keywordsマルチ・エスニシティ / 日系アメリカ人 / 共生 / コミュニティ
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、前半に研究中断期間があり、また研究再開後は新型コロナウイルスによる影響のため、当初予定していたフォロローアップ調査の計画を変更せざるを得なかった。そのため、今年度は主に、これまで収集したインタビュー・データと、先行研究から得た知見を整理することに専念した。具体的な以下の通りである。
まず、調査から収集したインタビュー・データから得た知見については、特に日系コミュニティに関連する部分については、これまでの研究成果と合わせて書籍化する具体的な準備段階に入った。より詳細には、日系コミュニティと他のエスニック集団との協働に基づく社会運動的側面の展開の部分を書籍に組み込む予定である。書籍化にあたっては、ロサンゼルスを中心とした日系コミュニティのこれまでの展開を1970年代から記述し、1980年代から2000年代の社会運動と、他のエスニック集団との協働について適宜言及する予定である。書籍化のための原稿の準備を開始し、次年度以内に原稿を完成させ出版を予定している。その書籍化に加えて、コミュニティ形成に軸を置いたものを次年度に研究成果としてまとめたいと考えている。
同時に今年度にしていたものの実施できなかったフォローアップ調査の準備を再検討し、フォローアップ調査の計画を再検討した。というのも、次年度のどのタイミングでフォローアップ調査ができるか、さらには調査自体ができるかどうかが不明確だからである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度は、育休のため8月から研究を再開した。さらには、コロナ禍のため、当初予定していたフォローアップ調査を断念せざるを得なかった。また、コロナ禍の対応のために研究の成果を発表することが困難であった。そうした意味で、今年度の計画を変更せざるを得なかった。
他方で、これまでの調査で収取したデータと、先行研究の精読から得た知見の整理を行うことができた。特にそのなかでも、ロサンゼルスの日系コミュニティに関わる部分については、それまでの研究成果とともに書籍化するべく、具体的な準備に取り掛かることができた。書籍化の部分としては、1970年代以降の部分と、2000年代以降の他のエスニック集団との連帯に関わる部分である。
以上の点から、今年度は当初予定していた調査を実施することはできなかったために具体的な成果を発表することはできなかったが、成果発表のための具体的な準備を大きく前進させることができた。

Strategy for Future Research Activity

今年度は、最終年度として、以下を計画している。
第一に、昨年度実施できなかったフォローアップ調査である。このフォローアップ調査を通して、昨年度にこれまで収集したデータを整理したうえで明らかになった論点、ならびに最新の状況についてインタビュー及び資料取集することを予定している。合わせて、これまでの経過と成果をインタビューに協力いただいた方々に報告することも考えている。そのために、昨年度もこれまでのインフォーマントの数名とはコミュニケーションを継続してきた。ただし、懸念しているのは、少なくとも2021年以内は渡米できないのではないかという点である。その場合は、まず2022年1月から3月の間で渡米できるのであれば上記の計画を実施できると考えるが、それすら難しい場合はより早い段階でフォローアップ調査を断念し、下記の成果発表に専念したい。第二に、成果発表である。これについては、日系コミュニティに関連する部分をこれまでの研究成果に組み込んだものを書籍化する予定である。原稿は今秋に完成させ、今年度内の出版できるように現在準備を進めている。加えて、よりコミュニティ形成を軸にした論文を執筆し、国内または国外の雑誌に投稿することを目指す。

Causes of Carryover

今年度は、7月末日まで育休を取得しており、その後研究を再開した。しかし新型コロナウイルスの影響により、当初予定していた渡米してフォローアップ調査を行うことができなかった。したがって、研究中断時期があったことと、コロナ禍ゆえに当初の計画を実施できなかったために次年度使用額が発生した。
次年度は、まず、渡米が可能となったタイミングでフォローアップ調査を実施する予定である。滞在先はロサンゼルスとし、フォローアップ調査と最新状況についての把握、ならびにインフォーマントへの経過報告を行う。加えて、成果報告とこれまで収集したデータの整理と保管作業を行うことも予定している。

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Published: 2021-12-27  

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