2016 Fiscal Year Research-status Report
薬物処遇重点実施更生保護施設における処遇とその効果に関する研究
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16K17265
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
相良 翔 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40736469)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 更生保護 / 更生保護施設 / 薬物処遇重点処遇更生保護施設 / 薬物依存 / 回復 / 質的調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は研究計画においては、薬物処遇重点実施更生保護施設の実態を把握するために全数調査を行うことを計画していた。しかしながら、施設申請時において調査対象となる施設が15ヶ所だったものの、交付決定時において25カ所に増えた。それゆえに全数調査ではなく、数を限定する上で調査を行うことにした。 調査対象施設を限定する上で、更生保護施設に関する先行研究や薬物依存者に対する回復プログラムに関する先行研究のレビューを再度行うことにした。また、筆者が今までに行った更生保護施設に関する調査結果の振り返りを行った。その結果、平成28年度に指定された施設を含む10施設ほどに限定することにした。 実際に2017年3月から5月にかけて地方都市にある施設と首都圏にある施設2施設、計3か所においてインタビュー調査を行った。また、将来的に指定を受ける可能性があると考えられた地方都市にある施設への補足調査も行った。質問項目に関しては、処遇展開の実際、対象者の生活状況、他の社会資源との連携状況、職員の「処遇観」、指定による施設運営への影響、施設運営上の困難などである。 申請時においては運営実態に関する調査および職員に対する調査を別立てとして行う予定であったが、施設側の協力も得られたため、同時に遂行させていただいた。また、職員調査に関しては指定施設3か所とも状況に応じて追加調査を行うことを内諾いただいた。そして、入所者に対する調査に関して、1施設から協力を頂ける内諾をいただいた。当初の予定より、調査の進行は遅いものとなっているが、その分慎重に研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【研究業績の概要】で触れた通り、調査対象となりうる施設の数が変化したため、研究計画の再調整を行った。そのため、当初の予定よりも調査の進行が遅れた。また、申請者のプライベートな事情もあり、進行が遅れた側面もある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に関しては、残りの対象施設への実態把握調査および職員調査を行う。また、今年度の後半からは在所者に対する調査に関しても着手していきたい。そして、これまでの申請者による調査結果および本申請研究の中間報告として世界保護観察会議において発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
調査計画に変更があり、特に旅費に変更があったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度においては旅費の執行が多くなり、差額分を使用する予定である。
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