2017 Fiscal Year Research-status Report
薬物処遇重点実施更生保護施設における処遇とその効果に関する研究
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16K17265
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
相良 翔 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40736469)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 更生保護 / 更生保護施設 / 薬物処遇重点更生保護施設 / 薬物依存 / 回復 / 質的調査 / 犯罪社会学 / 司法福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度no 研究計画においては、【職員調査】を中心に行う予定であった。しかし、前年度において調査計画のマイナーチェンジ(調査対象施設の数の変更、調査項目の再検討など)を行った関係や協力施設との交渉の結果もあり、前年度と同様に【実態調査】も同時並行して行った。 実際に地方都市に存在する施設1ヶ所と首都圏に存在する施設2ヶ所、将来的に指定を受ける可能性があると考えられる地方都市に存在する施設1ヶ所、計4ヶ所に対するインタビュー調査を行った(期間は2017年3月~5月)。質問項目に関しては、処遇展開の実際、対象者の生活状況、他の社会資源との連携状況、職員の「処遇観」、指定による施設運営への影響、施設運営上の困難などである。 また、この研究の中間成果報告として、2017年9月に行われた世界保護観察会議(会場:品川プリンスホテル)にて口頭発表を行った(タイトル:“Expertise” of offenders rehabilitation facilities in Japan.)。また、この学会の参加を通して、平成31年度に行う予定である【海外調査】の訪問予定地に関する情報を収集した。 国際学会での発表を踏まえて、その後に首都圏に存在する施設1ヶ所と地方都市に存在する施設2ヶ所、計3ヶ所に対してもインタビュー調査を行った(期間は2018年2月~4月)。また、それらの施設に対して、【在所者調査】への協力も依頼した。そのため、【在所者調査】に関しては首都圏に存在する施設1ヶ所と、地方都市に存在する施設2ヶ所、計3ヶ所から協力を頂ける状況となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
薬物処遇重点更生保護施設に指定された施設が増加したため、研究計画のマイナーチェンジが必要となったが、その遅れを取り戻しつつある。また、平成29年度に研究成果の中間報告として国際学会で報告できたことは大きな成果であった。
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Strategy for Future Research Activity |
これでまでに計7施設に調査協力していただいたが、今年度以降にさらに3施設以上に協力をいただき、【実態調査】および【職員調査】の充実を図っていく。また【職員調査】に関しては、平成28年度に協力いただい施設を再度訪問し、研究計画通りにその後の変化についても調査する予定である。 【在所者調査】に関しては、これまでに3施設から協力を得られる見込みとなっており、今年度に実施できるように準備を行っていきたい。また、こちらも計画通り追跡調査を行えるようにもしていきたい。 【海外調査】に関しては、今年度ヨーロッパ犯罪学会大会に参加する予定であり、そこでも情報収集を行い、訪問先の選定を行いたい。
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Causes of Carryover |
当初予定より、調査回数が少なくなったため、旅費および文字起こしにかかる人件費が控えられた。その差額を今年度において同じく旅費と人件費に使用する予定である。
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