2016 Fiscal Year Research-status Report
スクールソーシャルワークの配置類型から見た効果に関する研究
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16K17286
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Research Institution | Kobe Shinwa Women's University |
Principal Investigator |
山口 倫子 神戸親和女子大学, 発達教育学部, 講師 (30460637)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スクールソーシャルワーク / スクールソーシャルワーカー / 配置型 / 派遣型 / 効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の予定では、筆者の前研究「わが国のスクールソーシャルワーク実践の類型に関する実証的研究」において実施したインタビュー調査を基に、今年度は北海道、東京、福岡、沖縄等でインタビュー調査を実施することになっていた。しかし、諸般の事情で調査が実施できなかったため、研究計画を年度途中で大幅に変更した。
その結果、当該年度における研究内容は、①「貧困家庭におけるスクールソーシャルワークの意義」と②「スクールソーシャルワーカーが行う実践の中身についての検討」であった。 ①については、子ども食堂や子どもの居場所作りを積極的に行っているNPOの責任者から聞き取りを行い、そこでのスクールソーシャルワーカー(以下、SSWerとする)の役割について検討した。その結果、SSWerは常駐していないが、SSWerが関わることで、ソーシャルワーカーの基本的な“つなぐ”という機能、つまり、人と人をつなぐ、あるいは、人と機関をつなぐということにおいて、SSWerが大きな役割を果たしていることがわかった。特に、貧困家庭と学校がつながる場面において成果をあげていた。これは、SSWerが両者の立場を理解したうえで、それぞれの言い分を尊重した立ち位置で活動を行っている、つまりアドボケイトということであろう。
次に②については、インタビュー調査が困難だったため、次年度以降必要となる質問紙の作成に支障を来たすので、「スクールソーシャルワーク実践スタンダード」の研究を行っている他の研究者の研究成果発表会等に参加し、こちらの研究結果を参考にさせていただきながら、これまでの自身の研究と照らし合わせ、質問紙の作成を検討しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記でも述べたが、全国各地でインタビュー調査を実施する予定であったが、諸般の事情でそれが困難となりインタビュー調査ができていない。 やむをえず、インタビュー調査ではなく、他の方法で質問紙の作成に取り掛かる方法を考え、研究仲間である他の研究者が行っている研究を参考にさせていただくことにした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究が遅れているため、次年度以降もところどころ当初の研究計画を変更せざるを得ない状況である。しかし、質問紙作成に至るまでの調査方法等は変更になったが、研究の目的等は変わらないので、これまで通り進めていくつもりである。 今後は、次年度以降に質問紙を作成し、質問紙調査を実施予定である。これについては研究計画の通りであり、大幅な変更ではない。
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Causes of Carryover |
諸般の事情により、今年度インタビュー調査が実施できなかったため、予定していた謝金と旅費をほとんど使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
インタビュー調査に要する費用として予算化していた分を、質問紙調査にかかる謝金等に充てる予定である。
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