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2016 Fiscal Year Research-status Report

IRTを用いた自尊感情測定に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 16K17308
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

並川 努  新潟大学, 経営戦略本部, 准教授 (10613721)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords自尊感情
Outline of Annual Research Achievements

自尊感情(Self esteem)に関する国内外の文献を収集し,自尊感情の概念の整理や,自尊感情の測定などにおいて指摘されている課題について検討を行った。その結果,実証的な研究においては,Rosenberg(1965)による尺度を用いた調査が多く行われているものの,自尊感情に類似したり,関連したりする概念も多く,包括的な再整理の必要性が示唆された。
また,現在複数存在するRosenberg(1965)自尊感情尺度の邦訳版について,訳が異なることによって生じる測定上の差異について実証的な検討を行った。具体的には,大学生を中心に約1000人を対象として行われた調査データの分析を行った。今回は,主要な3つの訳として,星野(1970),桜井(1987),山本・松井・山成(1982)をとりあげ,IRTを適用した分析を行った。その結果,訳によって測定機能が異なる項目が複数存在することが示され,どの翻訳版を用いて調査を実施するかによって,得られる平均値などにも影響を与える可能性があることが示唆された。そこで,あらためてオリジナル版の英文に当たるなどし,副詞などがそれぞれどのように訳されているのかについて,整理を行った。たとえばRosenberg(1965)のオリジナル版では「On the whole, I am satisfied with myself.」となっていた項目は,「私はすべての点で自分自身に満足している」「だいたいにおいて,自分に満足している」などのように異なる表現で訳されており,それがLocationパラメタなどに反映されていた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予備調査の一部として計画していた面接調査などは,当初の予定よりも少なくなっているものの,文献のレビューや1000人規模の質問紙調査のデータ分析などは予定よりも早く,もしくは予定通り進行している。また,不足していた面接調査なども,29年度早期に実施する計画を立てており,全体としてはおおむね順調に進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

現在までに得られた結果をもとに,学会発表や論文作成に重点を置いて進めていくとともに,追加の調査の実施も計画している。また,一部の調査ではWeb調査を利用するなどし,効率的なデータ収集を目指している。

Causes of Carryover

予定していたよりも早期に調査を実施する形になったため,当初購入・利用を計画していたOMRソフトウエアの準備のタイミングが合わず,先送りする形をとった。また,分析用のソフトウエアの購入も計画していたが試行的にRなどを用いて分析を行ったため,購入を見送っていた。しかしながら,次年度も大規模な調査を実施することや,さまざまな分析を試みる必要があることから,これらソフトウエア購入のための次年度使用額が必要となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

実施を計画している調査にあわせて,当初購入予定だったソフトウエアの購入を年度の初めに計画している。

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Published: 2018-01-16  

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