2019 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a Model of Marital Stress in Ambivalent Interpersonal Relationships
Project/Area Number |
16K17315
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Research Institution | Ibaraki Christian University |
Principal Investigator |
黒澤 泰 茨城キリスト教大学, 生活科学部, 講師 (00723694)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 夫婦 / 両価的な対人関係 / 結婚満足度 / 人生満足度 / 関係焦点型コーピング / 子育て期 / ストレス / サポート |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】最終年度は茨城県内の4つの施設(認定こども園、幼稚園)からの協力を得て、質問紙調査を行った。この調査では、親密な関係における両価的な対人関係の影響を明らかにするため、関係内ストレッサー(パートナーに対して感じるストレス)、関係内サポート(パートナーから受け取っていると感じているサポート)、関係焦点型コーピング尺度(葛藤時におけるパートナーとの間のコミュニケーション)、結婚満足度、人生満足度に関する心理尺度を用い、個人内、および、夫婦間の心理的プロセスを解明することを目的としていた。調査は完了し、個人データの分析は終え、現在、論文執筆の段階にある。最終年度の調査において、関係内ストレッサーと関係内サポートが相反的な関係にあること、結婚満足度の上昇に対して関係内サポートの高さが影響を与えること、そして、人生満足度の低下に関係内ストレッサーの高さが影響することが示唆された。 【具体的内容・意義・重要性】期間内に達成した点を、以下に示す。1)家族やストレスに関する研究で広く用いられていたMSQの日本語版(MSQ-J)を作成した、2)ストレスに関わる尺度とサポートに関わる尺度を組み入れた研究デザインで質問紙調査を実施した、3)ネガティブライフイベントにつながる要因について明らかにした、4)オンライン調査と郵送調査を共に行い、二種類の調査方法において共通する知見と異なる知見を明らかにした。 【今後の研究】今後の研究として、夫婦ペアデータに関して分析を進め、”夫婦間”での両価的な対人関係の相互影響を解明し、個人内/対人間という二重のダイナミックスから、一連の研究にて提起した夫婦ストレスモデルに対して更なる精緻化を行いたい。
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Research Products
(2 results)