2017 Fiscal Year Research-status Report
大学生の心理・精神症状の測定に特化した尺度の標準化と日米比較
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16K17329
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
堀田 亮 岐阜大学, 保健管理センター, 助教 (10733074)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 臨床心理学 / 学生相談 / 心理アセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)Japanese version of Counseling Center Assessment of Psychological Symptoms-62 (J-CCAPS-62) の信頼性検証:J-CCAPS-62の再検査信頼性を検証するために、2017年10月から2018年2月にかけて大学生に質問紙調査を実施した。1週間後の再検査信頼性は、184名(男性52名、女性125名、不明7名)、2週間後の再検査信頼性は、106名(男性52名、女性53名、不明1名)を調査対象者とした。分析の結果、両時点の得点は有意な正の相関関係が見られ、再検査信頼性が確認された。 (2)J-CCAPS-62 の妥当性検証:J-CCAPS-62の収束的妥当性を検証するために、2017年4月から2017年10月にかけて大学生に質問紙調査を行った。調査項目が多いため、調査対象者の負担を考慮し、調査は4種類作成し、別々の調査対象者に実施した。調査は3種類終了し、J-CCAPS-62各因子と妥当性検証尺度との間には、すべて仮説通りの相関関係が見られた。 (3)CCAPS-62を用いた留学生と日本人学生の精神的健康度に関する比較検討:2017年7月に大学生に質問紙調査を行った。回答の得られた留学生149名(男性80名、女性69名)、日本人学生1403名(男性596名、女性772名、不明35名)を調査対象者とした。分析の結果、日本人学生の方が精神的健康度は低いことが示された。しかし、「家族に関する悩み」因子のみ、留学生の方が、ストレス度が高いことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、J-CCAPS-62の信頼性、妥当性検証を進めることができた。一部未実施の調査に関しても平成30年度に実施の目処が立っており、今後の解析も予定通りに完遂できるものと考えている。加えて、当初の計画には予定していなかった留学生と日本人学生の比較調査も実施することが出来た。 平成28年度に実施したパイロットスタディの結果はAmerican College Health Association Annual Meeting 2017および日本心理臨床学会第36回大会で発表した。 留学生と日本人学生の比較調査の結果は、American College Health Association Annual Meeting 2018および日本心理臨床学会第37回大会で発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、J-CCAPS-62の妥当性検証で未実施の調査を行う。約300名の学生を目標数とする。また、これまで得られたデータを国内外の学会で公表するとともに、論文執筆を進める。
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Research Products
(7 results)