2019 Fiscal Year Annual Research Report
The follow-up investigation and inspection of criminal juveniles after Naikan therapy
Project/Area Number |
16K17336
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Research Institution | St. Catherine University |
Principal Investigator |
田村 優佳 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 助教 (70627463)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 集中内観の効果 / 効果の持続性 / P-Fスタディ / 自我防衛型の反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究成果としては、学会誌「内観研究」への掲載1編、第55回日本矯正教育学会および第42回日本内観学会での口頭発表があげられる。また研究の総括を行った。 ①内観療法を肯定的に捉えていたグループとそうでないグループ別による内観実施前後の父母への発信回数,家族関係を検討した。また,②非行・犯罪リスクに影響を及ぼすと考えられる家族イメージや自己中心性など内観実施前後の心理的変化について明らかにした。③PFスタディの内観前の主要反応(第1反応)により,他罰(記号E),自罰(記号I),無罰(記号M)の3つの反応が特徴的な事例について,タイプ別の効果や効果の持続性を検討した。①②③の結果から,対象を非行少年とした集中内観療法は効果があること,ただし,効果の持続の観点からは,抑制や統制する力が弱く葛藤を内面で抱え続けることができにくい者や過剰適応気味の者では,日常内観のような継続的なサポートや,ロールプレイやソーシャルスキルトレーニング等の他の技法を組み合わせて実施することが必要となることを事例研究から考察した。また,対象少年の多くは,1週間の内観後,「イライラすることが減った」「落ち着いてきたと言われる」「嫌な思い出ばかりだと思っていたけどそうではなかった」「やってよかった」という感想を述べていた。少年個々の心理検査の結果等のデータでは,様々な変化が見られているが,本人には情緒的安定が最も自覚されやすいことが示唆された。
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Research Products
(3 results)