2018 Fiscal Year Research-status Report
大学生の社交不安に対するイメージを用いた認知バイアス修正プログラムの開発
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16K17341
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Research Institution | Saitama Gakuen University |
Principal Investigator |
泉水 紀彦 埼玉学園大学, 人間学部, 講師 (60754463)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知バイアス / 解釈バイアス / 認知バイアス修正プログラム / 社交不安 / イメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
社交不安傾向の強い人は,あいまいな社交場面に対してネガティブに解釈する傾向がある。本研究の目的は,社交不安者に特徴的な解釈バイアスの修正に焦点を当てた介入である認知バイアス修正法(以下,CBM-I)の作成および効果検討である。CBM-Iでは,結末があいまいな社交場面のシナリオを呈示し,それを比較的ポジティブに解釈する課題を行い,状況をネガティブに解釈する傾向を低減させる。欧米では多くの実証研究が行われているが(Beard et al., 2008),日本では,CBM-Iを実施した研究は限られている(寺島・高野, 2016)。 研究1では,あいまいな対人場面のシナリオの解釈とその結末の予測の実態を明らかにするために,大学生114名を対象に自由記述の質問紙調査を用い,状況とその予測される結末を分類した。KJ法によるカテゴリ分析の結果,対人状況は,「パフォーマンス」と「相互作用」に分類され,高社交不安者は,パフォーマンス状況で相手からの評価を予期する一方で失敗の予期は少なく,相互作用状況では,ネガティブな評価が多いが,相手が離れていく結末も予期しやすいこと,そして低社交不安者は,benignな結末の予測しやすいことが明らかになった。平成30年度はこの結果を日本心理学会第82回大会にて発表した。 研究2では,国内の研究者と連絡をとり,Lang, Blackwell ,Harmer, Davison & Holmes(2012)を元に作成した解釈バイアス修正課題(寺島・高野, 2016)の使用の許諾を得た。研究1で収集した刺激文と比較し,課題の妥当性を検討した上で,7日間にわたって,Webサイト上で2つのポジティブ解釈バイアス修正課題を実施した。介入群50名,待機群50名を目標として,現在研究を実施中であり,60名程度実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年4月より,所属機関が変更となった。よって,2018年は申請時の想定ほどエフォートがさけなかったため,計画通り進行しなかった。また実験刺激の設定,Web上で運用するプログラムの調整に時間がかかり,2018年度末から介入研究を開始したため,1年補助事業機関を延長した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2の参加者募集を継続して行い,想定した参加者数の確保を目指す。
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Causes of Carryover |
2018年4月より,所属機関が変更となったため,2018年度は申請時の想定ほどエフォートを避けなかったため,計画通り進行しなかった。そのために1年間補助事業期間を延長した。使用計画としては,介入プログラムのWebシステムのサーバー維持費用と実験参加者への謝礼(人件費)を想定している。
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