2016 Fiscal Year Research-status Report
自律的学校経営における同僚性構築に資する教員評価の運用モデル開発
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16K17392
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
高谷 哲也 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (00464595)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 校内研修 / 協働 / 対話 |
Outline of Annual Research Achievements |
自律的学校経営に求められる学校組織マネジメントに関する学術的研究のレビューから、協働、専門家としての学習集団の形成、集団効力感等の概念を整理・モデル化することの必要性を特定した。 先行諸研究の知見に基づくと、特に、各教員が有する主体性感覚が重要な要素となると考えられ、国際的な調査研究においては、その主体性感覚には各教員の自信が影響を及ぼしていると推察される結果が得られている。そして、それらは、各教員が教育実践に取り組んでいる専門家としての学習集団がどのような特徴を有しているかということと、相互関係となっていることを確認した。 一方のフィールド調査においては、自律的学校経営の実現の重要要件となる教員の協働を基盤とした同僚性構築に向けた取り組みを推進している学校を対象に、校内研修において具体的に取り組まれている工夫、挑戦を対象とした参与観察ならびにインタビュー調査を実施した。 その結果、校内研修における対話と授業研究における互いの教育観・子ども観・学習観等の交流が、協働を基盤とした同僚性の構築に重要な要件となっていると推察される結果が得られた。また、その実際のプロセスを詳細に描き出すための質的調査のデータの蓄積も進めることができており、本研究課題実施期間である3年間にわたり、データを収集し続ける予定である。 以上の研究実績のうち、フィールド調査の結果については、その一部を日本教育経営学会ならびに日本教師教育学会において発表し、現在論文化を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的、計画から大幅な変更や遅滞はなく、研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
フィールド調査の継続的な実施に取り組む。ただし、会話の音声記録や映像データ等、質的データの収集や処理に当初の計画よりも時間を要しているため、より効率的な処理・分析を実現するために作業補助者としての大学院生アルバイトの作業従事期間を増やすことで対応する。
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Research Products
(2 results)