2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K17395
|
Research Institution | Tokiwa Junior College |
Principal Investigator |
石崎 ちひろ (吉田ちひろ) 常磐短期大学, 幼児教育保育学科, 助教 (60756477)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 女性管理職 / 学校組織 / 志望理由 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、X県の女性管理職会の協力を得て、まず、会の活動の状況についてお話を伺った。そのうえで、女性管理職への質問紙調査を行わせていただいた。対象者が、どのようなきっかけで管理職を志望するようになったのか、またそれを支えたものはどのようなものがあげられるのか、管理職としてどのような経営方針を持っているのか、現在のX県の施策などを調査した。 また、X県教育委員会の協力を得て、男性管理職2名、女性管理職3名へのインタビュー調査、および、3校の教員への質問紙調査を実施した。管理職へは、先の質問紙調査と同じく、管理職志望のきっかけ、学校経営方針のほか、女性管理職を育成するためにはどのような環境が必要かを聞き取った。そのうえで、教員には、現在管理職を志望するか、自らのキャリアに困難があったかなどを調査した。 結果として、現在の女性管理職は、同僚や教頭・副校長との関係が良好であることと校内研究が熱心な学校であることで、管理職としてのキャリアが支えられたと考えているようなので、同僚や教頭・副校長との良好な関係のみならず、校内研究など、教育改善に向かう雰囲気のある学校は、女性管理職を育成する場として機能する可能性を示唆しているといえそうである。 しかしながら、これらの事柄は男性管理職においてもあてはまる点もあるため、今後は、男性管理職経験者への調査を通じ、女性管理職育成のため、どのような組織のありようが求められるのかを考える必要がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属を異動してから1年目であったこと、しかしそのことを契機として、調査対象者との関係ができ、女性管理職に対して調査ができたことは進展した点である。しかし、調査予定として組んでいた、学校組織と個人のキャリアに関する調査については、対象となった学校の教員からの質問紙の返答率が低いことから、予備調査の域を出ず、今後の検討課題である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、女性管理職への質問紙調査の分析を進めながら、まだできていないX県教育委員会の方針等についてインタビュー調査を行うこと、男性管理職経験者へのインタビューを行い、女性管理職育成のため、どのような組織のありようが求められるのかを考える必要がある。
|
Causes of Carryover |
異動および出産育児の関係により、研究予定が遅れ、さらに量的調査については、作業時間との兼ね合いから、協力自治体を一つとせざるを得なかったため。 次年度は、研究期間を延長した分で、データ分析や、補完が必要な部分についてはデータの収集をし、報告書を作成していく予定である。
|