2017 Fiscal Year Research-status Report
近代日本における博物館機能の形成過程に関する実証的研究
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16K17402
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
高田 麻美 帝京科学大学, 教職センター, 助教 (30734545)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教育博物館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の計画は、文部省教育博物館の成立過程と活動実態、府県立教育博物館の活動実態に関する一次資料の収集と整理を実施するというものであった。 第一に文部省教育博物館の成立過程に関しては、モデルとなった米国連邦教育局教育博物館の動向を検討するために、①米国議会図書館所蔵のイートン文書や教育局の刊行書籍、同時期の教育雑誌や新聞記事を調査し、必要な資料を収集した。加えて、米国における教育行政史、博物館史、教員養成史に関する論文や書籍も収集した。②すでに収集している国立公文書館や東京都公文書館の所蔵文書の整理にも着手した。 第二に文部省教育博物館の活動実態に関しては、国立国会図書館および東京都公文書館において資料の調査および収集を行ない、整理・検討の作業を進めた。また、博物館史をはじめ、教員養成史、教育行政史などの関連論文や書籍を収集し、先行研究の整理・検討を進めた。検討の過程で、文部省教育博物館の学術講義が後に東京府に移管されたこと、学術講義が東京府の教員養成において重要な役割を果たしたことが明らかになった。このことは2018年度中に学会にて報告する予定である。 第三に府県立教育博物館の活動実態に関しては、各地の公立図書館や大学図書館などで関連する新聞や教育雑誌を調査し、必要な資料を収集した。加えて、各府県の自治体や教育史などを分析するなかで、府県立教育博物館に関する研究が少ないことが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していた学会発表は見送ったが、新年度早々(5月)開催予定の学会において発表を行なうため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き資料の収集・整理・分析に努め、本年度中に論文および科研費成果報告書として成果の一端を公表する。
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Causes of Carryover |
次年度には、2017年度に予定していた海外調査を実施し、また、アルバイトによる資料整理作業も実施する計画である。
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