2018 Fiscal Year Research-status Report
インドにおける高等教育の国際化ー学生・教員の移動と質保証
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16K17412
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小原 優貴 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (70738723)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高等教育の国際化 / 学生・教員の移動 / 教育の質保証 / インド |
Outline of Annual Research Achievements |
H30年度は高等教育(とりわけインドの高等教育)の国際化や質保証(教員の専門的能力の開発や教授学習)およびインドに留学生を送り出している南アジア諸国や中東諸国(ネパール、アフガニスタン、イラン等)とインドとの関係を考察した文献の収集・分析を行った。その中で、近年インドでは、アフガニスタンの復興支援の一環として、奨学金政策を通じた同国への高等教育協力を進め、留学生の受け入れを積極的に行っていることを確認した。H30年度は、育休による年度途中までの研究中断と育児等のため、予定していた研究が実施できず、補助事業期間の延長を行った。 2019年度は、高等教育の国際化を積極的に進めるインドの大学(South Asian University、Symbiosis University等)およびこれらの大学に教員・学生を派遣する高等教育機関の国際化事業担当者・教員・学生等を対象に、オンラインでの聞き取り調査やアンケートを実施し、インドの高等教育の国際化(とりわけ外国人の教員・学生の受け入れ・送り出し)に関する情報収集と分析を進め、成果発表につなげる。 インドの高等教育の国際化と質保証の現状と課題を、国際化を進める先駆的な事例の分析を通じて解明する本研究は、南アジアを中心に展開される高等教育の国際化の現状理解と、世界第二位の留学生送り出し大国であるインドが直面する「頭脳流出」問題の将来展望に役立つ研究であると言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
育休取得による年度途中(7月)までの研究中断と育児等のため、予定していた現地調査や成果発表が実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
・インドの高等教育の国際化と質保証、諸外国におけるインドへの学生・教員の送り出しに関する文献の分析を進める。 ・インドで国際化を積極的に進めている大学とこれらの大学に教員・学生を派遣する各国の高等教育機関の国際化事業担当者とメールやスカイプを通じて連絡を取り、外国人の教員・学生の受け入れ・送り出しの目的と手続きの実態およびその課題と成果についてヒアリングを行う。また外国からの教員・学生の受け入れに対する見解や評価に関する質問紙調査をインドの各大学の教員・学生(インド人と非インド人両方)に対してオンラインで行う。 ・インドでの現地調査が困難であるため、オンラインでの聞き取り調査やアンケートに加え、現地の研究者の協力を得て、情報収集を行う。 ・収集したデータの分析・解釈を進め、インドにおける高等教育の国際化と質保証の特徴や課題を整理する。
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Causes of Carryover |
産休・育休取得による研究中断および育児等により予定していた研究を実施できず、次年度使用額が生じた。H30年度に実施できなかった調査や調査協力者への謝金のために使用予定。
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Research Products
(1 results)