2016 Fiscal Year Research-status Report
戦後日本における「能力=平等」観と障害児教育に関する歴史社会学的研究
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16K17424
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Research Institution | Nayoro City University |
Principal Investigator |
堀 智久 名寄市立大学, 保健福祉学部, 講師 (70608710)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本 / 障害児教育 / 歴史 / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の前半は、戦後日本の障害児教育に関わる教育運動の資料で現在入手可能なものを探し、できる限り入手した。とりわけ、申請者がこれまでの研究で入手済みの資料や論文等とあわせて、その資料が散在し入手が容易ではない日本の就学運動史のデータを充実させた。とりわけ申請者が重点的に収集してきたのが、関東圏の就学運動史の資料である。具体的には、総合的学習やものづくりの実践で知られる八王子養護学校の教育実践の資料や、子供問題研究会の会報や自費出版の冊子、また日本ではじめての就学運動の全国組織といってよい障害児を普通学校へ・全国連絡会の会報等の資料を収集した。とりわけ、障害児を普通学校へ・全国連絡会については、設立時から今日に至るまでの会報に目を通し、日本の障害児教育政策と就学運動の歴史に関するデータベース化を図ってきた。そのうえで、平成28年度の後半は、関東圏で就学運動に関わってきた人々にインタビューを行った。彼らが運動団体を設立するに至った経緯やそこでの思想がいかにして生成されたのかについて話を伺った。また、これと並行して、そこで収集したデータをもとに論文のかたちにまとめるなど、とくに平成28年度の後半以降は、学術雑誌の論文投稿や学会発表等の成果報告に努めてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の遂行にあたって、フィールドの方々をはじめ、多くの方々のご支援をいただいたことに感謝したい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究課題の遂行については、若干の手順の修正がないわけではないが、基本的には申請時の研究計画の内容のとおり作業を進める予定である。
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