2017 Fiscal Year Research-status Report
財政困難下の米国大学における学生支援職の変化と戦略に関する理論的・実証的研究
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16K17425
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
小島 佐恵子 玉川大学, 教育学部, 准教授 (40434196)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高等教育 / 米国 / 大学職員 / 学生支援 / 州財政 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は現状のまとめとして、第29回アメリカ教育学会で発表を行った。発表は、米国の大学における州財政困難が州立大学にどのような影響を及ぼしているのか、なかでも学生支援部門への影響はどのようになっているか、The Chronicle of Higher EducationやInside Higher Edなどの各種高等教育関連のウェブサイト他、日本学術振興会の海外学術動向ポータルサイトに掲載された内容、また個別大学が公表している情報を収拾し、まとめることで、事例調査選定に役立てることを目的とした。結論としては、州財政の高等教育への支出は回復傾向を見せているが、リーマン・ショック以前のレベルには戻っていないこと、州財政が逼迫しているところではもちろん、そのレベルに限らず、複数の大学で学生支援のポストが削減・統合されていることが明らかとなった。州立大学に留まらず、連邦政府や州からの経常補助がないとされる私立大学においても、同様の傾向が見られた。一方で、アカデミック・アドバイジングが維持されている傾向や、学生支援への支出を増加することで学生の卒業率を上げることができているという傾向も見られた。また、とくにコミュニティ・カレッジにおいては連邦政府も学生支援に資金を拠出している例も見られた。そのため、全体的に削減傾向にはあるものの、部分的には維持・補填されているところもあり、とくに教学に近い部分では維持・補填されている傾向があるのではないかということが推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は、先行研究のまとめを受け、訪米調査を行い、事例調査を進める予定としていた。しかし、妊娠による体調不良および医師による安静指示のため、訪米調査は実施できなかった。とはいえ、学会発表を行ったことで有益な助言をいただき、現状をある程度まとめることができたため、研究資料の作成を進めることはできた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究資料をまとめること、そして訪米調査を行い、調査で得られた事例の分析を進め、学会発表を行い、論文作成をすることを計画している。訪問調査で得たインタビューデータについては、許可を得たうえで、事例研究として学会発表を行っていく。また、理論的枠組を援用しながら訪問調査から得られた結果を分析し、論文を執筆する。最後に、調査結果や学会発表した内容、研究資料、論文等をまとめ、最終報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
妊娠による体調不良および医師による安静指示のため、当初予定していた訪米調査が叶わなかった。平成30年度は産前・産後休暇および育児休業のため、研究を中断するが、再開後は、資料収集に加え、訪米調査の準備や出張経費として、およびインタビューデータの文字起こし、学会出張経費等に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)