2019 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical and Empirical Research on Changes and Strategies in Student Affairs Professionals at US Universities Experiencing Financial Difficulty
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16K17425
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
小島 佐恵子 玉川大学, 教育学部, 准教授 (40434196)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 学生支援 / アメリカ / 高等教育 / 財政難 |
Outline of Annual Research Achievements |
州立大学の収入は州政府補助金に大きく影響を受ける。グレートリセッションの余波が続き、州政府補助が削減される中で、州立大学は学費を上げるだけでなく、各種費用の削減や自助努力を迫られてきた。その一環として、正課外のプログラムやスタッフがどのような影響を受けたのか、それらを明らかにするため、the Integrate Postsecondary Education Data System(IPEDS)を用いて、アメリカの中規模以上の州立大学の各種財政状況(学費収入、州政府収、地方政府収入、教育支出、学生支援支出等)と教職員数、歩留まり率等についてデータベースを作成した。そして、州政府補助の規模が大きい研究大学を中心に、グレートリセッション前後を比較するために、5年間と10年間の学生支援支出やスタッフの増減率との関連を調査した。そして、州政府および学費収入の増減率や学生数、学生支援支出の増減率を基準にインタビュー対象を選定し、学生支援関係者や財務担当者にインタビューを行った。各大学の総支出における学生支援支出はわずかなものであるが、それでも5年間・10年間の変化を見ると半分以上予算が削られている例もあった。州政府補助が減る中で大学はさまざまな措置を取っているが、一番には入学者を増やすこと、同時に入学者が少ないプログラムを廃止していくことが行われ、学生支援については、施設やサービスについて効率性を考慮し、削減することがなされていた。一方で、正課を支える学修支援やキャリア・カウンセリングなどの支援は充実の方向にあり、その他のサービスも継続する場合には、これまで徴収していなかった手数料等を徴収することで何とか保つ努力がなされていた。
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