2017 Fiscal Year Annual Research Report
Thermal diode utilizing tunneling of thermal photons
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16K17538
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| Research Institution | Toyota Central R&D Lab., Inc. |
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Principal Investigator |
伊藤 晃太 株式会社豊田中央研究所, フロンティア研究領域, 研究リーダ (70463685)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 熱輻射 / 熱変調器 / 相転移 / 熱ダイオード / 熱工学 / 廃熱利用 / 近接場光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、熱輻射トンネリングを用いた熱ダイオードと題し、相転移材料を用いた近接場熱輻射の制御を理論的・実験的に検証するものである。当該年度においては、距離350 nmに二枚の合成石英チップを平行に配置し、測定を行った。表面マイクロマシニング技術を用いてスペーサを形成し、ギャップを構築した。ここで、合成石英チップの片方にのみ二酸化バナジウムを堆積してある。低温側基板と高温側基板の間に温度差50 Kを印加しても形成されたギャップは350 nmのまま保たれていた。温度差を保持した状態で低温側基板の温度を変化させ、熱流量を測定した。
結果、熱流量は二酸化バナジウムの金属絶縁体相転移により大きく変化し、その変化量は黒体輻射限界よりも大きいことが分かった。さらに動的に低温側基板の温度を変化させたところ、熱流量もその温度変化に追随し大きく変化していることが分かった。二酸化バナジウムが合成石英チップ表面に存在しない場合、熱流量変化がほぼないことも見出した。同様の測定を20 回以上繰り返し、複数の測定データを用いて熱コンダクタンスを評価した。その結果、有限要素法を用いた熱伝導計算と搖動電磁気学を組み合わせた理論計算の和が、実験結果とほぼ合致することを見出した。このような熱流制御素子についての結果を学術誌に投稿し、掲載・受理された【 K. Ito et al., Nano Letters, 17 (7), pp 4347-4353, (2016) 】。
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Research Products
(6 results)
