2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16K17566
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水野 有哉 名古屋大学, 高等研究院(多元), YLC特任助教 (30726352)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 箙 / 加群圏 / 道多元環 / 前射影多元環 / コクセター群 |
Outline of Annual Research Achievements |
私の研究対象は多元環の表現論であり,与えられた多元環に対しその加群圏を理解する事が基本的な目的となる.有限次元多元環は箙(クイバー)と関係式によってあらわす事が出来る.そして箙のみから定まる,関係式のない多元環は道多元環とよばれもっとも基本的なクラスである.これは大域次元が1以下の多元環に他ならずホモロジー代数の観点からも正当化され,70年代から現在に至るまで非常に多くの研究がなされてきた. 近年になりこの道多元環上の剰余で閉じた部分圏とその箙から定まるコクセター群の元との間に一対一対応がある事が発見された.この結果は非常によく知られた概念に対して,根本的な繋がりを与えた驚くべき発見となった.そしてその理論の背景には本質的に前射影多元環が用いられていた.道多元環はその定義から箙の向きに依存して,異なる向きを持つ箙の道多元環はそれぞれ非同型となるが,これらを統一的(向きによらず)に扱う事を可能にしたものが前射影多元環である. こうして道多元環と前射影多元環の理論と,純組み合わせ的な対象であるコクセター群との間に非自明な関係性がある事が明らかになった.今年度の成果として前射影多元環の理論を発展させる事でそうした関係性をより詳細に調べた.より具体的には,上記にあげたように道多元環上の剰余閉な部分圏とその箙から定まるコクセター群との間に一対一対応があるが,表現論的視点から非常に重要な対象はねじれ類(剰余および拡大に閉じている圏)である.するとそのねじれ類に対応する元が組み合わせ論の言葉でどのようなものになるかは自然な問題となる.これに関して予想が与えられていたが,共同研究者の協力のもとこの問題の答えを与えるとともにこの予想を示す事に成功した.
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Research Products
(8 results)