2019 Fiscal Year Research-status Report
クラスパー理論を用いた有限型不変量とMilnor不変量の幾何的解釈の研究
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16K17586
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| Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
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Principal Investigator |
小鳥居 祐香 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 特別研究員 (30737143)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | ミルナー不変量 / 絡み目ホモトピー / クラスパー理論 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
絡み目ホモトピーとは，ミルナーによって定義された絡み目の同値関係であり，アンビエントアイソトピーと自己交叉によって生成される．本研究では絡み目ホモトピー類の不変量による分類や区別に関して、クラスパー理論を用いた幾何的な手法で行ったものである．
これまでに知られている結果として，４成分絡み目の絡み目ホモトピー類全体に対し，Levineによって代数的な計算により一対一対応する集合が構成されている．さらに，Levineはその集合を用いていくつかの４成分絡み目の部分集合に対して，比較可能な不変量を構成し，その部分集合の完全な分類を行った．本研究では水澤敦彦氏とのこれまでの共同研究によって，クラスパーを用いた幾何的な手法で４成分絡み目の絡み目ホモトピー類全体と一対一対応する集合を構成した．この構成は，Levineの一対一対応する集合の構成とは異なり，成分に関する対称性を持つものとなっている．さらに，この一対一対応する集合を用いることで，４成分絡み目のいくつかの部分集合に対して，完全に分類できる比較可能な不変量を構成した．この部分集合はLevineが構成した不変量の定義域を包含するものとなっている．そして，これまでに区別出来なかった２つの絡み目を，本研究で新しく構成した不変量を用いて区別した．また，この新しい不変量はLevineの不変量の計算に比べ，図式的な操作で行えることで複雑な計算を必要としないものであり，今後の不変量の計算に役立つと考えられる．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
絡み目の絡み目ホモトピー類に関する研究は，予定どうり順調に進んでいる．一方で次に取り組むべき問題も多く残っているが，全体としては順調に進んでいる．
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は一般の成分に対する絡み目の絡み目ホモトピーの分類とその区別を，クラスパーを用いた幾何的手法で行っていきたい．
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| Causes of Carryover |
一部の共同研究の進捗状況が，お互いの都合が合わなかったため研究打ち合わせすることがあまり出来ず，予想以上に
進まなかったため．また新型コロナの影響で出張予定の集会が急遽中止になったため．研究打ち合わせのために使用する．
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