2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study for cosmic-ray acceleration in partially ionized plasmas and application to the early universe
Project/Area Number |
16K17702
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大平 豊 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (40589347)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 宇宙線 / 磁場 / プラズマ / 衝撃波 / 初期宇宙 / 超新星残骸 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年は予定通り、宇宙線に関する最大の国際会議International Cosmic Ray Conference (ICRC2019)に参加し、これまでの研究成果を発表した。また、最新の宇宙線に関する研究結果の情報収拾を行った。また、論文を研究成果をまとめて論文を執筆し投稿した。 これまで研究期間全体を通じて、計画通り、宇宙誕生後いつ?どこで?どのようにして?宇宙線が加速されたかを理論的に明らかにすることができた。初代宇宙線は、z~20で形成される初代星の超新星爆発で作られる非相対論的無衝突衝撃波で、ワイベル不安定性によって作られた磁場による散乱を受けた衝撃波統計加速で、約100MeV程度まで加速されることを明らかにした。z~20までに形成される降着衝撃波は、衝撃波上流の電離度が十分でないために宇宙線を加速できる状況ではないことも明らかにした。初代超新星残骸で加速された宇宙線のうち、2MeV以上の宇宙線が系から逃走することができることも明らかにした。これによって、宇宙線が周辺に伝搬し、広い領域に渡って宇宙線のエネルギーを周辺ガスに渡すことが可能であることも明らかにした。 本研究により、z~20 の宇宙でも、宇宙線が周辺ガスを電離したり、加熱したり、磁場を生成したりすることができることが示された。これらの物理過程を通して、z~20に宇宙線が存在した証拠を得ることができる可能性がある。
|